【最新版】良く分かる!3つの航空連合(アライアンス)の比較

2020年2月9日

世界の航空会社には、お互いが協力関係をもった航空連合(アライアンス)が存在します。どこの航空連合(アライアンス)を利用するとお得でしょうか。世界の地域ごとの航空会社の加盟状況から航空連合(アライアンス)の比較をおこない、英国のスカイトラックス社の格付けも含めて、特徴を解説していきます。

2023年現在、世界の航空連合として、「スターアライアンス」(全日空が参加)、「ワンワールド」(日本航空が参加)、「スカイチーム」の三つのアライアンスがあります。
同じアライアンスに参加する航空会社のフライトでマイルが溜まりますので、自分自身がよく利用する航空連合を選びましょう。

下表よりスターアライアンスは、アジアやアフリカをはじめ加盟社数が最大。ワンワールドは中東の航空会社が多く加盟しているが、加盟社数が少ないことが弱点。スカイチームは各地域バランスよく加盟航空会社があるが、日本の航空会社が加盟していないこと、オセアニアの航空会社が加盟していないことが弱点であると思います。

 2023年の 英国のスカイトラックス社(航空会社の格付けを毎年発表)による5スター航空会社は、赤色太字、4スター航空会社は青色で表示しています。

航空連合(アライアンス)の比較

2023年11月23日現在

  スターアライ
アンス
ワンワールド スカイチーム
加盟社数 26 14 19
就航国数 192 152 175
日本 全日空 日本航空
韓国 アシアナ航空
※大韓航空と合併により脱退予定
大韓航空
中国 中国国際航空 中国東方航空
  深圳航空   厦門航空
香港 キャセイパシフィック
台湾 エバー航空 中華航空
上記以外 シンガポール航空 マレーシア航空 ベトナム航空
  タイ国際航空 スリランカ航空 ガルーダ・インドネシア航空
  エアー・インディア    
オセアニア ニュージーランド航空 カンタス航空
欧州 エーゲ航空 ブリティッシュ航空 (アエロフロート航空)
※ロシアのウクライナ侵攻により、
2022年から資格停止中
  オーストリア航空 フィンランド航空 エア・ヨーロッパ
  ブリュッセル航空 イベリア航空 エール・フランス
  クロアチア航空

(S7エアラインズ)

アリタリア航空
  LOTポーランド航空 ※ロシアのウクライナ侵攻により、
2022年4月19日から資格停止中
チェコ航空
  ルフトハンザ航空   KLMオランダ航空
  スカンジナビア航空
※エールフランス-KLMグループ
の支援により脱退予定
  タロム航空
  スイス航空   (スカンジナビア航空)
※時期未定だが加盟予定
  TAPポルトガル航空    
  トルコ航空    
北米 ユナイテッド航空 アメリカン航空 デルタ航空
  エア・カナダ アラスカ航空※2021年加盟 アエロメヒコ
中米 コパ航空
南米 アビアンカ航空 LATAM航空※2020年4月末脱退済 アルゼンチン航空
      (LATAMチリ・ブラジル)
※時期未定だが加盟予定
中東 ロイヤル・ヨルダン航空 ミドルイースト航空
    カタール航空 サウディア
    (オマーン・エアー)
※2024年加盟予定
 
アフリカ エジプト航空 ロイヤル・エア・モロッコ
※2020年4月加盟
ケニア航空
  エチオピア航空    
  南アフリカ航空    

スターアライアンス

5スター航空会社が10社中5社を占めていて、4スター航空会社も44社中8社が受賞しているので、サービス面、安全面ともに安心して乗れる航空会社が多い。

・アジア
 全日空(23ヵ国、214路線)、シンガポール航空(32ヵ国、72路線)、 台湾から エバー航空(20ヵ国、74路線) 等、路線の選択肢が多い。
 シンガポール航空では、シンガポール⇔南アフリカ路線、シンガポールを発着しない海外路線(7路線:成田-ロサンゼルス、ニューヨークJFK-フランクフルト等)も特徴。

・オセアニア
 ニュージーランド航空(19ヵ国、91路線)が中心となる。オーストラリアを拠点とする航空会社が加盟していないので、オーストラリア国内線の路線が弱い。シドニーやロサンゼルスから太平洋ポリネシアのクック諸島へのニュージーランドを発着しない海外路線もある。

・欧州
 ルフトハンザ航空(77ヵ国うちヨーロッパ41ヵ国、 アジア9ヵ国、 中東9ヵ国、 アフリカ10ヵ国、 南米3ヵ国、中米3ヵ国、北米2ヵ国、344路線)を中心に欧州全域およびオセアニアを除くすべての大陸を幅広くカバーしている。ドイツ‐カザフスタン、モルディブの路線が特徴。
 トルコ航空(120ヵ国うちヨーロッパ40ヵ国、アジア23ヵ国、中東12ヵ国、アフリカ36ヵ国、南米4ヵ国、 中米3ヵ国、北米2ヵ国、 458路線)
 中央アジアのカザフスタン、ウズベキスタン、トルクメ二スタン、タジキスタン路線があるのが特徴。ロシアを拠点とする航空会社が加盟していないので、ロシア国内線が弱い。

・北米
 ユナイテッド航空(59ヵ国、1566路線)とエアカナダ(60ヵ国、420路線)の2社があり、カナダ、アメリカ国内をカバーしている。ユナイテッド航空のサンフランシスコ、ワシントン DC、ニューヨークからイスラエル(テルアビブ)の路線、エアカナダのモントリオールからモロッコのカサブランカ、アルジェリアへアフリカ2路線が特徴。

・中米
 コパ航空(31ヵ国、85路線)がパナマから北米、中米、南米の世界31ヵ国をカバーしている。

・南米
 アビアンカ航空(19ヵ国、141路線)がコロンビアから南米6ヵ国、中米9ヵ国をカバーしている。

・中東
 加盟航空会社がないが、ルフトハンザ、トルコ航空でアクセス可能。

・アフリカ
 エチオピア航空(74ヵ国うちアフリカ38ヵ国、194路線)、南アフリカ航空(26ヵ国うちアフリカ20ヵ国、88路線)が中心。エチオピア航空でソウル経由で首都のアディスアベバまで行くことが可能。南アフリカ航空で首都のヨハネスブルグからブラジルのサンパウロ、オーストラリアのパースの路線が特徴。

詳細は、スターアライアンスのページで確認ください。

ワンワールド

加盟航空会社の数は、3大アライアンス最小の13社となるが、 5スター航空会社が10社中3社を占めていて、4スター航空会社も44社中5社が受賞している。13社中8社が4スター以上の航空会社となるので、どの航空会社に乗っても満足のいくフライトが楽しめそう。

・アジア
 日本航空(21ヵ国、153路線)、香港からキャセイパシフィック航空(29ヵ国、64路線)が中心。
 全日空でアクセスできない成田⇔パラオ路線が特徴。キャセイパシフィック 航空では、日本航空でアクセスできない香港⇔ニュージーランド路線、香港⇔モルディブ、香港⇔南アフリカ路線が特徴。

・オセアニア
 カンタス航空(16ヵ国、156路線)が中心となる。オーストラリア国内線が豊富。ニュージーランドのほか、フィジー、パプアニューギニア、ニューカレドニアの路線、チリ、南アフリカの路線も特徴。

・欧州
 ブリティッシュ航空(83ヵ国うちヨーロッパ34ヵ国、アジア10ヵ国、 中東9ヵ国、 アフリカ9ヵ国、南米4ヵ国、中米14ヵ国、北米2ヵ国、オセアニア1ヵ国、305路線)を中心にすべての大陸を幅広くカバーしている。ロンドンからの中米路線が多いのが特徴。ロンドン‐シドニーの路線が特徴。
 ロシアを拠点とするS7航空(27ヵ国、197路線)にてロシア国内の107路線が利用可能。

・北米
 アメリカン航空(60ヵ国、1155路線)が中心。フィラデルフィア⇔モロッコのカサブランカ、アイスランド、アイルランドからの路線が特徴。 アラスカ航空が2021年夏にワンワールド加盟を表明。

・中米
 加盟航空会社がないが、アメリカン航空にて中米の29ヵ国にアクセス可能。

・南米
 アメリカン航空で南米の8ヵ国にアクセス可能。LATAM航空(17ヵ国、300路線)でチリのイースタ島、アクアドルのガラパゴス諸島にアクセス出来て、南米の利便性に優れていたが、スカイチームのデルタ航空による株式取得が背景もあって、2020年4月末でワンワールド脱退を表明している。

・中東
 カタール航空(79ヵ国うち中東6ヵ国、 ヨーロッパ33ヵ国、アジア18ヵ国、 中東6ヵ国、 アフリカ16ヵ国、南米2ヵ国、北米2ヵ国、オセアニア2ヵ国、175路線)とロイヤルヨルダン航空が中心。

・アフリカ
 ロイヤルエアモロッコ(51ヵ国うちアフリカ28ヵ国、135路線)が中心。カタール航空にてアフリカ16ヵ国、ブリティシュ航空でアフリカ9ヵ国へのアクセスが可能。

詳細は、ワンワールドのページで確認ください。

スカイチーム

5スター航空会社が10社中1社を占めていて、4スター航空会社も44社中7社が受賞している。オセアニア、中米以外の地域の航空会社が加盟しているが、規模が小さい航空会社の加盟も多い。また、日本の航空会社が加盟していないので、利便性の面では劣ってしまう。

・アジア
 大韓航空(38ヵ国、133路線)、中国東方航空(33ヵ国、952路線)が中心。中国国内線に強みを持つ。

 ・オセアニア
 加盟航空会社がない。大韓航空にて、オーストラリア、ニュージーランド、グアム、パラオにアクセス可能。

 ・欧州
 エールフランス(92ヵ国 うちヨーロッパ27ヵ国、アジア10ヵ国、 中東4ヵ国、 アフリカ32ヵ国、南米8ヵ国、中米8ヵ国、北米2ヵ国、オセアニア1ヵ国、292路線)、KLMオランダ(65ヵ国、169路線)が中心。
アエロフロートロシア航空が加盟しており、ロシアの国内線にも強みがある。チェコ航空(19ヵ国、30路線)、ルーマニアのタロム航空(21ヵ国、40路線)も加盟しており、東欧の路線も充実。

 ・北米
 デルタ航空(55ヵ国、1015路線)、アエロメヒコ(22ヵ国、110路線)が利用可能。

 ・中米
 加盟航空会社はない。デルタ、アエロメヒコでアクセス可能。

 ・南米
 アルゼンチン航空(12ヵ国、109路線)で南米7ヵ国にアクセス可能。

 ・中東
 サウジアラビアのサウディア(37ヵ国、201路線)、レバノンのミドルイースト(22ヵ国、30路線)の2社が加盟。

 ・アフリカ
 ケニア航空(40ヵ国、69路線)でアフリカ30ヵ国にアクセス可能。

詳細は、スカイチームのページで確認ください。

航空連合(アライアンス)加盟以外の航空会社

航空連合(アライアンス)加盟以外でも、利用価値が高い航空会社が2社あります。
2社ともに、 英国のスカイトラックス社の格付けで4スターを獲得しています。

・エミレーツ航空
 アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを拠点に、77ヵ国、157路線を就航。全ての地域をカバーしている。日本航空とマイレージ連携を実施。

・エティハド航空
 アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビを拠点に、46ヵ国、77路線を就航。南米、中米を除く全ての地域をカバーしている。全日空とマイレージ提携を実施。

まとめ

日本在住で国内線利用も考えると、スターアライアンス(全日空)、ワンワールド(日本航空)を選択して、国内線航空券の購入、国際線航空券の購入、世界一周航空券の購入をするのがおすすめです。

ワンワールド世界一周航空券のルート2019年版も参考にしてください。