韓国の美しい山寺巡り:行き方、費用、そして世界遺産の価値を紐解く

はじめに

韓国には、豊かな自然と歴史が息づく場所として、山岳僧院群(上の地図⑬)があります。これらの寺院は、韓国仏教の伝統を色濃く残し、訪れる者に平和と穏やかな時間を提供します。2018年にユネスコ世界文化遺産に登録された山寺は、歴史的価値はもちろんのこと、その美しさで多くの人々を魅了しています。このブログでは、山寺への行き方、費用、そして世界遺産としての価値に迫ります。

山寺の歴史と世界遺産としての価値

sansa
大興寺

山寺は、韓国仏教の深い歴史を伝える貴重な場所です。美しい自然に囲まれながら、長い年月を経て守られてきたこれらの寺院は、ただの建物以上のものを我々に教えてくれます。

山寺の歴史

韓国の山岳僧院群は、長い年月を通じて仏教修行の場として利用されてきました。これらの寺院が建てられたのは、韓国がまだ高麗や新羅のような古代王国だった時代に遡ります。修行僧たちは、自然の中で禅を学び、内面の平和を追求してきました。

特に、戦争や紛争の時代を越え、これらの寺院が信仰と修行の場として残り続けたことは、韓国仏教の不屈の精神を象徴しています。そのため、山岳僧院群は単なる歴史的遺産という以上に、生きた文化として受け継がれてきたのです。

世界遺産としての価値

2018年にユネスコの世界遺産に登録された山岳僧院群は、その建築的美しさだけでなく、韓国仏教が持つ独自の庭園様式「マダン」や、自給自足の生活様式など、独自の文化的価値を国際社会に認められました。これらの価値は、世界遺産としての地位を確固たるものにしています。

また、これらの寺院は、仏教の普遍的な価値を伝えるシンボルとしても重要です。平和への願いや、瞑想を通じた自己啓発は、世界中の多くの人々にとって共感を呼ぶテーマです。山寺は、これらの価値を体現する場所として、世界的に注目されています。

世界遺産の登録基準は、(iii)が適用されています。

山寺へのアクセス方法

寺院は山地にあるため、どれもアクセスには時間がかかります。
移動には、韓国の新幹線(KTX)が乗り放題になるチケットの購入がおすすめです。
韓国鉄道周遊券 KORAIL PASS(コレールパス)予約 2/3/4/5日券(KR PASS)

名称 英語名 所在地 備考
1 通度寺 Tongdosa Temple 慶尚南道 梁山市
2 浮石寺 Buseoksa Temple 慶尚北道 栄州市
3 鳳停寺 Bongjeongsa Temple 慶尚北道 安東市
4 法住寺 Beopjusa Temple 忠清北道 報恩郡
5 麻谷寺 Magoksa Temple 忠清南道 公州市
6 仙巌寺 Seonamsa Temple 全羅南道 順天市
7 大興寺 Daeheungsa Temple 全羅南道 海南郡

 

通度寺

通度寺は釜山の北部、車で1時間程度の距離です。釜山地下鉄1号線に乗り北側の終点、老圃(Nopo)駅を目指します。駅に直結している釜山総合バスターミナルから通度寺行きのバスで行けます。

・釜山中心部⇒老圃駅:30~40分前後
・釜山総合バスターミナル⇒通度寺バスターミナル:40分前後
なお、バスは30分~1時間に1本程度です。

浮石寺

・ソウル 清凉里駅⇒豊基駅:ムグンファ号で50分
・豊基駅⇒浮石寺:栄州市内バス27番で終点の浮石寺まで30分

鳳停寺

・ソウル 清凉里駅⇒安東駅:KTXで約2時間
・安東駅⇒鳳停寺:安東駅バスターミナルから[310]のバスで20分(1日7本)
週末と休日には、河回村→安東駅→鳳停寺の直通バス[急行2]も運行しています。

法住寺

・ソウル⇒清州高速バスターミナル:約1時間40分
・清州市外バスターミナル⇒俗離山:1時間
・俗離山⇒法住寺:徒歩20分

麻谷寺

・ソウル⇒公州総合バスターミナル:約1時間30分
KTX高速鉄道も通っていますが、ソウル駅から公州駅まで1時間、公州駅から市内まではバスで40分ほど離れており、やや不便です。

・公州市内バスターミナル⇒麻谷寺:50分

仙巌寺

・ソウル 清凉里駅⇒順天駅:KTXで約2時間40分
・順天駅よりタクシー約40分

大興寺

・光州⇒海南経由の莞島行き直行バスを利用。月松里で下車後、タクシーを利用。

自動車を利用する場合

グループや家族での訪問には、自動車を利用するのが便利です。特に、山間部にある寺院へのアクセスには、車が最適です。多くの寺院では無料の駐車場が提供されており、自由なタイミングで訪れることができます。

ただし、山岳僧院群は広範囲にわたっているため、訪れたい寺院の場所や最適なルートについて事前に計画を立てることが大切です。ナビゲーションシステムや地図を活用しながら、スムーズなドライブを楽しむことがおすすめです。

訪問時の費用

sannsa
法住寺

山寺を訪れる際の費用は、目的地や行う活動によって異なります。入場料の有無や、参加できる体験プログラムについても確認しておきましょう。

入場料について

多くの山寺では、境内を自由に散策することができますが、一部の寺院では入場料が必要な場合があります。また、特別な展示やイベントに参加する際には、別途料金が発生することがあります。

一方で、海印寺のように入場無料の寺院も多く、気軽に訪れることができます。しかし、テンプルステイプログラムなど、深く文化を体験したい場合には、プログラムによっては数千円から数万円の参加費が必要になることもあります。

テンプルステイとその費用

テンプルステイは、宿泊を伴う体験プログラムで、一日または数日間、寺院での生活を体験することができます。料金は寺院によって異なりますが、一般的には含まれる食事や活動内容によって、数千円から数万円程度が相場です。

このプログラムを通じて、仏教の瞑想や写経、朝の勤行に参加することができ、日常生活から離れて心の平穏を得ることが期待できます。事前に予約が必要な場合が多いので、訪問を計画している方は、寺院の公式サイトなどで詳細を確認しましょう。

見どころと体験プログラム

temple

山寺は、仏教文化だけでなく、豊かな自然との調和も楽しめる場所です。ここでは、特におすすめの見どころと体験プログラムをいくつかご紹介します。

八萬大蔵経と大蔵経板殿

海印寺には、世界最古の木版である「高麗八萬大蔵経」が収められています。大蔵経板殿は、これらの文献を保護するための独特な建築技術が用いられていることでも知られており、その技術的・芸術的価値を間近で観察することができます。

また、実際にこれらの経典が刻まれた経板を見ることができ、仏教の歴史や文化を深く理解する絶好の機会となります。訪れた際には、この貴重な文化遺産をぜひ見学してください。

自然との調和

山岳僧院群は、自然豊かな山間部に位置しています。散策路を歩きながら周囲の自然を楽しむことができ、季節ごとの風景の変化もまた魅力の一つです。

春には山桜の花が咲き、秋には紅葉が美しい光景を作り出します。寺院と自然が織りなす風景は、訪れる人々に心の平和を提供し、都会の喧騒を忘れさせてくれます。

まとめ

韓国の山岳僧院群は、豊かな歴史と自然を持ち、訪れる人々に平和と静けさをもたらす場所です。公共交通機関や自動車を使ってアクセスが容易であり、費用も場所や体験プログラムによってさまざまです。世界遺産としての価値を持つ山寺では、仏教文化や自然の美しさを存分に楽しむことができます。

今回紹介した情報が、山岳僧院群を訪れる際の参考になれば幸いです。心静かな時間を求め、日常から離れたい方にとって、韓国の山寺は最高の旅先となるでしょう。

 

よくある質問

1. 山岳僧院群はどのようにユネスコ世界文化遺産に登録されましたか?

山岳僧院群は、2018年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。その建築的美しさや韓国仏教の独自の庭園様式「マダン」、自給自足の生活様式などが国際社会に認められたことが理由です。

2. 山寺へのアクセス方法はありますか?

山岳僧院群への訪問は、公共交通機関や自動車を利用して容易に行うことができます。公共バスや電車が便利な場合もありますし、自動車を利用することもできます。また、多くの寺院では観光ツアーが提供されており、ガイド付きで寺院を巡ることができます。

3. 山寺への訪問には費用がかかりますか?

山寺への訪問には、目的地や行う活動によって費用が異なります。一部の寺院では入場料が必要な場合もありますが、海印寺のように入場無料の寺院もあります。また、テンプルステイなどの体験プログラムには参加費が必要になる場合もあります。

4. テンプルステイとは何ですか?費用はどのくらいですか?

テンプルステイは、寺院での宿泊を伴う体験プログラムです。料金は寺院によって異なりますが、一般的には数千円から数万円程度です。プログラムによっては、食事や活動内容などが含まれています。事前に予約が必要な場合が多いので、詳細は各寺院の公式サイトなどで確認してください。

韓国

Posted by kaz-travel