抹消された世界遺産と危機遺産一覧【2023年最新版】

2023年11月26日

 

抹消された世界遺産と危機遺産一覧【2023年最新版】

管理人
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各国から推薦され、世界遺産委員会で評価されて世界遺産に登録されますが、武力紛争、自然災害、都市開発、観光開発などにより、その顕著な普遍的価値を損なうような重大な危機にさらされている世界遺産は、「危機遺産リスト」に登録されます。価値が損なわれたと判断された場合は、世界遺産登録が抹消されます。

世界遺産の基礎知識1【世界遺産検定】

世界遺産の抹消とは?

 
知床 自然遺産
shiretoko

世界遺産登録の抹消は、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が指定した世界遺産リストから特定の文化遺産または自然遺産が削除されることを指します。これは通常、登録された遺産がその価値を損なったり、維持管理が不適切である場合に行われます。抹消は、特定の遺産に対して行われることがありますが、一般的にはまれな措置です。

抹消が行われる主な理由には、以下のようなものがあります。
1.遺産の状態の悪化
 登録された遺産が維持管理されず、その状態が急激に悪化した場合、ユネスコは抹消を検討することがあります。

2.自然災害
 地震、洪水、火山噴火などの自然災害が遺産に大きな影響を与え、その価値が損なわれた場合に抹消の対象となることがあります。

3.人為的な脅威
 戦争、紛争、開発プロジェクト、盗掘などが遺産に対して直接的な脅威をもたらし、それが継続的で解決が難しい場合に抹消が考えられます。

抹消手続きは慎重かつ詳細に行われ、関連する国や地域、国際的な専門家との協議が含まれます。抹消は、世界遺産の価値や保護の必要性を考慮する過程で行われ、世界遺産委員会が最終的な判断を下します。

抹消された世界遺産(3件)

2023年11月現在、実際に抹消された世界遺産は3件あります。

アラビアオリックスの保護区 オマーン(2007年抹消)

アラビアオリックスの保護区
Oryx


 アラビアオリックスの保護地区として知られる主な場所は、アラビア半島に位置するオマーンとサウジアラビアです。アラビアオリックスは、草原や砂漠地帯に生息する中型の角のある動物で、かつては野生での生息が絶滅の危機に瀕していました。

オマーンは、アラビアオリックスの保護と繁殖に成功した国として知られています。ジッダット・アル・ハルシン自然保護区が1994年に世界遺産登録されています。

しかしながら、密猟が多く、オマーン政府が設定区域を削減したことが原因で、景観の保護が損なわれるとされ、危機遺産リストに登録されることなく、2007年に登録が抹消されています。


ドレスデン・エルベ渓谷
DresdenElbeValley

ドレスデン・エルベ渓谷 ドイツ(2009年抹消)


 ドレスデン・エルベ渓谷は、ドイツ東部に位置する文化的景観の一部で、ドレスデン市を中心としたエルベ川流域の一部を指します。この地域は美しい自然景観と歴史的な建造物が調和した風光明媚なエリアで、2004年にユネスコによって世界遺産に登録されました。

しかしながら、住民投票で新しいコンクリート橋の建設が決定すると、景観の保護が損なわれるとされ、2009年に登録が抹消されています。

海商都市リバプール イギリス(2021年抹消)

海商都市リバプール
Liverpool


 リバプールは、イギリスのイングランドに位置する都市で、エンバー川の東側に位置しています。リバプールは歴史的な海商都市として知られ、その重要な港湾施設と取引の歴史が、19世紀のイギリスの工業革命時代において特に際立っています。

しかしながら、ウォーターフロント開発計画などの再開発により、景観の保護が損なわれるとされ、2021年に登録が抹消されています。


危機遺産一覧

ユネスコの危機遺産リストは、登録された世界遺産の中で、保存状態が悪化している、自然または人為的な脅威にさらされている、または他の深刻な理由により保全が危ぶまれていると見なされた遺産を示すリストです。危機遺産リストに登録されることは、その遺産の保存に向けて国際的な支援が必要であることを意味します。

2023年11月現在、39件の文化遺産、16件の自然遺産(下表の青字)が危機遺産リストに登録されています。

最新情報は、ユネスコの世界遺産センターのHPを確認ください。

No.登録名登録年危機遺産登録年危機理由
1エルサレムの旧市街とその城壁群1981年1982年エルサレム周辺情勢が不安定のため
2チャン・チャン遺跡地帯1986年1986年ペルー潮風などによる建材の劣化
3ニンバ山厳正自然保護区1981年1992年ギニア/
コートジボワール
資源開発、難民の流入による環境の悪化
4アイル・テネレ自然保護区1991年1992年ニジェールトゥアレグ人の独立問題に関連する治安の悪化
5ヴィルンガ国立公園1979年1994年コンゴ民主共和国難民の大量流入などによる環境悪化、違法な木炭売買
6ガランバ国立公園1980年1996年コンゴ民主共和国密猟によるキタシロサイの激減
7オカピ野生生物保護区1996年1997年コンゴ民主共和国密猟
8カフジ=ビエガ国立公園1980年1997年コンゴ民主共和国伝染病などによるゴリラの減少
9マノヴォ=グンダ・サン・フローリス国立公園1988年1997年中央アフリカ密猟、治安悪化
10古都ザビード1993年2000年イエメン都市化による伝統的都市景観の変化
11アブ・メナ1979年2001年エジプト地下水位上昇による崩壊の危機
12ジャームのミナレットと考古遺跡群2002年2002年アフガニスタン治安の悪化、浸水被害
13バーミヤン渓谷の文化的景観と古代遺跡群2003年2003年アフガニスタンタリバンによる石像爆破
14アッシュル (カルアト・シェルカート)2003年2003年イラクダム建設計画による水没の危機
15コロとその港1993年2005年ベネズエラ豪雨による被害、周辺の開発
16コソボの中世建造物群2004年2006年セルビア治安の悪化
17都市遺跡サーマッラー2007年2007年イラク周辺情勢の不安定さ
18ニョコロ=コバ国立公園1981年2007年セネガルガンビア川上流のダム建設計画による環境悪化の懸念
19エバーグレーズ国立公園1979年2010年アメリカ水生生物の生態系の悪化
20アツィナナナの雨林2007年2010年マダガスカル違法な伐採や密猟
21スマトラの熱帯雨林遺産2004年2010年インドネシア違法な伐採や密猟
22リオ・プラタノ生物圏保護区1982年2011年ホンジュラス違法な伐採や密猟
23パナマのカリブ海側の要塞群-1980年2012年パナマ保存計画の不備
24アスキアの墓2004年2012年マリ共和国マリ北部紛争
25トンブクトゥ1988年2012年マリ共和国マリ北部紛争
26東レンネル1998年2013年ソロモン諸島森林伐採
27古代都市ダマスカス1979年2013年シリアシリア内戦
28パルミラ遺跡1980年2013年シリアシリア内戦
29古代都市アレッポ1986年2013年シリアシリア内戦
30クラック・デ・シュヴァリエとカラット・サラーフ・アッディーン2006年2013年シリアシリア内戦
31シリア北部の古代村落群2011年2014年シリアシリア内戦
32セルース猟獣保護区1982年2014年タンザニア密猟の横行
33ポトシ市街1987年2014年ボリビアセロ・リコ鉱山の管理不徹底
34パレスチナ:オリーブとワインの地 – エルサレム南部バティールの文化的景観2014年2014年パレスチナ地域情勢による完全性と真正性への脅威
35サナア旧市街1986年2015年イエメン地域情勢による完全性と真正性への脅威
36シバームの旧城壁都市1982年2015年イエメン地域情勢による潜在的な脅威
37ハトラ1985年2015年イラクISILによる破壊活動
38ジェンネ旧市街1988年2016年マリ共和国情勢の不安定
39シャフリサブス歴史地区2000年2016年ウズベキスタン観光開発への懸念
40レプティス・マグナの考古遺跡1982年2016年リビア政情不安
41サブラタの考古遺跡1982年2016年リビア政情不安
42キュレネの考古遺跡1982年2016年リビア政情不安
43タドラルト・アカクスの岩絵遺跡群1985年2016年リビア政情不安
44ガダミスの旧市街1986年2016年リビア政情不安
45ナンマトル:東ミクロネシアの祭祀センター2016年2016年ミクロネシアマングローブの繁茂など、保全状況への懸念
46ウィーン歴史地区2001年

2017年


オーストリア2017年 都市開発によって景観が損なわれる恐れ
47ヘブロン(アル=ハリール)旧市街2017年2017年パレスチナ周辺情勢
48トゥルカナ湖国立公園群1997年2018年ケニアダム建設による環境の悪化
49カリフォルニア湾の島々と自然保護区群2005年2019年メキシココガシラネズミイルカ絶滅の恐れ
50ロシア・モンタナの鉱山景観2021年2021年ルーマニア採掘をめぐって投資紛争解決国際センターで係争中
51マアリブの古代サバア王国記念建造物群2023年2023年イエメンイエメン内戦_による環境悪化
52トリポリのラシッド・カラミ国際見本市2023年2023年レバノン保全環境の悪化と周辺開発の可能性による潜在的危機
53オデーサ歴史地区2023年2023年ウクライナロシアによる軍事侵攻
54キエフの聖ソフィア大聖堂と関連する修道院群及びキエフ・ペチェールシク大修道院1990年2023年ウクライナロシアによる軍事侵攻
55リヴィウ歴史地区群1998年2023年ウクライナロシアによる軍事侵攻
56     
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58     
59     
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まとめ

・抹消された世界遺産は3件
・危機遺産リストには、文化遺産39件、自然遺産16件が登録されている。

世界遺産に興味を持たれた方は、世界遺産検定に挑戦してみてはいかがでしょうか。
世界遺産検定公式HP

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