2026年、ルート66は開通からちょうど100年を迎えます。シカゴからサンタモニカまでの約3,900kmを貫くこの「マザーロード」は、単なる移動距離ではなく、道中に散らばる絶景と個性的なスポットの連続そのものが旅の目的地です。
「アメリカ横断ドライブの費用とルート」で計画の骨子が決まったら、次に気になるのは「実際に何を見て、どこに立ち寄るか」ではないでしょうか。この記事では、ルート66を中心に、南部ルート・北部ルートも含めたアメリカ横断で外せない見どころ10選と、地元でしか知られていない穴場スポットまで、2026年の100周年イベント情報も交えて詳しく紹介します。



ルート別ハイライト早見表
3つの定番横断ルートは、それぞれ見える景色の性格がまったく異なります。費用や日数の比較はハブ記事の比較表に譲り、ここでは「何が見られるか」で比較します。
| ルート名 | 景観の性格 | 代表的なハイライト |
|---|---|---|
| ① ルート66継承ルート | レトロなアメリカーナ+雄大な砂漠・渓谷 | キャデラックランチ、グランドキャニオン、セリグマン |
| ② サザン(南部)ルート | 音楽と歴史、湿地帯の異国情緒 | メンフィス(グレイスランド)、ニューオーリンズ、テキサスヒルカントリー |
| ③ ノーザン(北部)ルート | 手つかずの大自然・国立公園 | イエローストーン、マウントラシュモア、バッドランズ |
初めての横断で「見どころの濃さ」を重視するなら、2026年に100周年を迎えるルート66が最もおすすめです。以下、ルート66を中心に詳しく見ていきます。
ルート66開通100周年(2026年)とは
ルート66は1926年11月11日に開通し、1985年に幹線道路としての指定を廃止された、シカゴ〜サンタモニカ間約3,900km・8州(イリノイ、ミズーリ、カンザス、オクラホマ、テキサス、ニューメキシコ、アリゾナ、カリフォルニア)を貫く旧国道です。2026年はちょうど開通100周年にあたり、沿線の町では記念イベントが予定されています。中でも2026年4月30日にミズーリ州スプリングフィールドで開催される「ルート66 100周年記念キックオフイベント」は、横断の出発時期をこのタイミングに合わせる旅行者も多い注目のイベントです。
「一生に一度」の横断を計画しているなら、節目の年である2026年はまさに絶好のタイミングと言えるでしょう。
ルート66で外せない定番の見どころ10選
シカゴからサンタモニカまでの約3,900kmには、100年の歴史を刻んできた個性的なスポットが点在しています。ここでは、起点から終点までの順路に沿って、実際に立ち寄る価値の高い定番10選を紹介します。
ルー・ミッチェルズ(イリノイ州シカゴ)
創業者ウィリアム・ミッチェルが1923年に開業し、息子ルーの名を冠したルート66起点近くの老舗レストラン。
現在の建物は1949年築で、当時のネオンサインや黒白のテラゾタイル床、木製のカウンターが今も残り、2006年には全米歴史登録建造物にも指定されています。
名物は、順番待ちの客に振る舞われる焼きたてドーナツホールと、女性・子ども客への無料ミルクダッズのサービス。多くの横断者が、ここから約3,900kmの旅をスタートさせます。
ゲートウェイアーチ(ミズーリ州セントルイス)
建築家エーロ・サーリネンが設計し、1965年に完成した高さ192m(630フィート)のステンレス製アーチ。「西部への門」を象徴するモニュメントとして知られ、内部のトラム(カプセル型ケーブルカー)で展望室まで上ることができます。
2018年には国立公園の正式名称も「Gateway Arch National Park」に変更され、展望室からはミシシッピ川と街並みを一望できます。
キャデラックランチ(テキサス州アマリロ)
1974年、アートグループ「Ant Farm」(Chip Lord、Hudson Marquez、Doug Michelsの3名)が、地元の富豪スタンリー・マーシュ3世の資金提供で制作したパブリックアート。
1949〜1963年式のキャデラック10台が鼻先から埋め込まれ、テールフィンの世代的な変化を表現しています。埋設角度はエジプト・ギザの大ピラミッドと同じ角度に設定されているという逸話でも知られ、スプレー缶を持参して自由に落書きできるユニークな体験が、ルート66を代表する記念撮影地たるゆえんです。
ビッグ・テキサン・ステーキ・ランチ(テキサス州アマリロ)
1960年にボブ・リーが創業したステーキハウス。当初は旧ルート66沿い(6th Street)にありましたが、1971年にインターステート40の開通に伴い現在地へ移転しました。
名物は、72オンス(約2.2kg)のステーキとサイドメニューをすべて1時間以内に完食すれば全額無料になる「72オンス・ステーキ・チャレンジ」で、開業当初から続く看板メニューです。
隕石クレーター(アリゾナ州ウィンズロー近郊)
約5万年前、直径約46m・重さ30万トンの隕石が時速4万kmを超える速度で衝突してできた、直径約1.6km・深さ約168mの巨大なクレーター。
地球上で最も保存状態の良い隕石孔のひとつとされ、1969年のアポロ11号の月面着陸ミッションに向けて、NASAの宇宙飛行士がここで地質調査の訓練を行ったことでも知られています。
ウィンズロー(アリゾナ州)
Eaglesが1972年に発表した名曲「テイク・イット・イージー」(作詞・作曲はジャクソン・ブラウンとグレン・フライ)の歌詞に登場する街角が、「Standin’ on the Corner Park」としてそのまま観光名所になっています。
フラットベッド・フォードのブロンズ像と、だまし絵(トロンプルイユ)のウォールアートが並ぶ、ルート66ならではの「音楽の聖地」です。
石化した森国立公園/ペインテッド・デザート(アリゾナ州)
約2億2500万年前(三畳紀後期)の樹木が、長い年月をかけて珪化し石に変わった珍しい地質が広がる国立公園。化石化した木材の持ち出しは法律で禁止されています。
園内から続く「ペインテッド・デザート」は、赤・オレンジ・紫に彩られた地層が広がる絶景エリアです。
セリグマン(アリゾナ州)
1985年にルート66が幹線道路の指定から外れ、町が衰退の危機に直面した際、地元の理容師アンヘル・デルガディーヨが1987年に「Historic Route 66 Association of Arizona」を設立し、歴史的ルート66の標識設置キャンペーンを展開して町を蘇らせました。
「ルート66の守護天使」と呼ばれる彼の経験は、映画『カーズ』のジョン・ラセター監督にも影響を与えたとされています。現在も兄弟が営む「エンジェル&ビルマ・デルガディーロ・オリジナル・ルート66・ギフトショップ」など、レトロなお土産店が並びます。
グランドキャニオン国立公園(アリゾナ州)
コロラド川が数百万年かけて削り出した、全長約446km・最大幅約29km・深さ最大1.6kmを超える大峡谷。1979年にユネスコ世界遺産にも登録されています。ルート66から少し寄り道が必要ですが、アメリカ横断のハイライトとして外せない世界的な絶景です。
年間を通じてアクセスしやすいサウスリムの展望台からは、雄大な渓谷を一望できます。

サンタモニカ・ピア(カリフォルニア州)
1909年9月9日開業の「Municipal Pier」と、1916年開業の遊園地「Pleasure Pier」が一体化した桟橋。1996年開園の遊園地「Pacific Park」には太陽光発電の観覧車があり、夜のライトアップも名物です。
「Santa Monica 66 End of the Trail」の標識が立つ、ルート66の終着点。太平洋に沈む夕日をバックに、約3,900kmの旅の完走を実感できる場所です。
南部・北部ルートのハイライト
ルート66以外のルートを選ぶ場合の主な見どころです。
サザン(南部)ルート:メンフィスの「グレイスランド」(エルビス・プレスリー旧邸宅)、ニューオーリンズのフレンチクォーター、テキサス・ヒルカントリーの丘陵地帯など、音楽と歴史、南部特有の異国情緒を楽しめます。
ノーザン(北部)ルート:イエローストーン国立公園の間欠泉、マウントラシュモアの巨大彫刻、バッドランズ国立公園の荒涼とした地形など、手つかずの大自然が中心です。
地元でしか知られていない穴場スポット
定番スポットに加えて、以下のような「地元民・ルート66愛好家に人気」の穴場も横断の思い出を深めてくれます。
- ブルー・ホエール・オブ・カトゥーサ(オクラホマ州):湖のほとりに佇む巨大な青いクジラのオブジェ。1970年代からのレトロな休憩スポットです。
- ワイワム・モーテル(アリゾナ州ホルブルック):ティピー(アメリカ先住民のテント)型のコテージが並ぶユニークなモーテル。宿泊せずとも撮影スポットとして人気です。
- オートマン(アリゾナ州):野生のロバが街中を闊歩する、かつてのゴーストタウン。メインストリートでロバに餌をあげられます。
- トゥーカムカリ(ニューメキシコ州):色鮮やかなネオンサインを掲げたヴィンテージモーテルが並ぶ、夜のドライブフォトにおすすめの町。
- アンボイ(カリフォルニア州):モハーヴェ砂漠にぽつんと残るゴーストタウン。「ロイズ・モーテル&カフェ」のレトロな看板は、ルート66ファンの間で知られる撮影スポットです。
見どころを効率よく回る1日のモデルプラン(ルート66 テキサス〜アリゾナ区間の例)
- 午前:キャデラックランチで記念撮影 → ビッグ・テキサン・ステーキ・ランチで早めのランチ
- 昼過ぎ:ニューメキシコ州を抜け、隕石クレーターに立ち寄り
- 夕方:ウィンズローで「テイク・イット・イージー」の街角を訪問
- 夜:セリグマンで宿泊し、翌朝グランドキャニオンへ寄り道
見どころが密集しているルート66は、1日に詰め込みすぎず「1日3〜4スポット」を目安に予備日を確保すると、渋滞や寄り道にも余裕を持って対応できます。
まとめ
アメリカ横断の醍醐味は、費用やルートの計画だけでなく、道中で出会う一つひとつの景色にあります。
- 2026年はルート66開通100周年。記念イベントに合わせた旅程もおすすめ
- ルート66の定番はキャデラックランチ、グランドキャニオン、セリグマンなど
- 南部ルートは音楽と歴史、北部ルートは大自然が魅力
- 穴場スポットも組み込むと、横断の思い出がより濃くなる
費用やレンタカー手配、日数の詳細はアメリカ横断ドライブの費用とルートで解説していますので、あわせてご確認ください。


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よくある質問

ルート66の見どころを全部回るには何日必要ですか?
ただ走り抜けるだけなら約10日間ですが、主要な見どころにしっかり立ち寄るなら最低2〜3週間を目安にしてください。
2026年の100周年イベントはいつ、どこで開催されますか?
代表的なものとして、2026年4月30日にミズーリ州スプリングフィールドで「ルート66 100周年記念キックオフイベント」が予定されています。沿線の各州・各都市でも年間を通じて記念イベントが行われる見込みです。最新情報は出発前に公式サイトで確認しましょう。
グランドキャニオンはルート66沿いにありますか?
厳密にはルート66の本線からは少し外れており、寄り道(往復半日〜1日程度)が必要です。ただし横断のハイライトとして訪れる価値は非常に高く、多くの旅行者が立ち寄ります。
穴場スポットは初めての横断でも安全に立ち寄れますか?
オートマンやトゥーカムカリなど、この記事で紹介した穴場は観光地化されており、日中の立ち寄りであれば問題ありません。日没後の運転は野生動物との事故リスクが高まるため、明るいうちに移動を済ませましょう。
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