魅力溢れるゲボル（韓国の干潟）への行き方とその世界遺産としての価値を解説！
はじめに
韓国には多くの魅力的な世界遺産がありますが、今回注目するのは「ゲボル」と呼ばれる干潟（上の地図⑮）です。2021年に世界遺産に登録されたゲボルは、その生物多様性と自然美で知られ、絶滅危惧種を含む多くの生物が生息する貴重な場所です。本記事では、ゲボルへの行き方、費用、そしてその世界遺産としての価値について詳しくご紹介していきます。
https://kaz-travel.com/world-heritage/overview/
ゲボルへのアクセス方法
韓国の干潟地帯であるゲボルへは、公共交通機関、レンタカーで行くのが一般的です。
１．交通機関
公共交通機関を利用して訪れることが可能です。ソウルから高速バスやKTX（韓国高速鉄道）を利用し、最寄りの都市まで移動、その後地方のバスやタクシーで干潟地帯までのアクセスできます。
しかしながら、公共交通機関ではアクセスに時間がかかる場所も多いです。
２．レンタカー
より柔軟なスケジュールでゲボルを周遊したいならば、レンタカーを利用するのが最適です。韓国では多くの都市でレンタカーが利用可能であり、観光客でも簡単に借りることができます。自動車を利用することで、公共交通機関ではアクセスしにくい干潟地帯まで直接訪れることが可能になります。
ただし、韓国の交通ルールに慣れていない場合は特に、安全運転に十分注意してください。また、韓国ではナビゲーションアプリが非常に充実しており、これを活用することでスムーズに目的地へと到達することができるでしょう。
韓国の干潟は世界5大干潟の一つとして世界的に有名です。渡り鳥の巡行ルート”東アジア・オーストラリア地域”上であるため、多くの鳥たちが生息する重要な中継地となっています。
湿地の保全について定めた条約、ラムサール条約に登録されています。
舒川干潟（忠清南道舒川郡）
舒川干潟は長項邑松林里一帯の沿岸湿地に広がっています。
１．基本情報
・名称：舒川干潟。
・住所：地図でおおよその場所を把握してください。
・営業時間：野外施設のため、営業時間なし。
・入館料：なし。
２．アクセス
・ソウル高速バスターミナル⇒舒川バスターミナル（所要時間約2時間30分）
・タクシー
高敞干潟（全羅北道高敞郡）
干潟内部の道は整備されていないため立ち入ることはできませんが、展望台からは遠くまで広がる干潟の風景を見ることができます。
１．基本情報
・名称：海岸線沿いに2つの展望台あり。
・住所：地図でおおよその場所を把握してください。
・営業時間：野外施設のため、営業時間なし。
・入館料：なし。
２．アクセス
・ソウル高速バスターミナル⇒高敞バスターミナル（所要時間約3時間30分）
・タクシー（約30分）
※バスは海岸線から遠く利用価値が低い。
新安干潟（全羅南道新安郡）
約2万年前に韓国の西側に広がる黄海の海水面が上昇し、約7000年前に海水面の上昇速度が遅くなったことから、海岸線に堆積物が残るようになり、世界でも珍しい地形が形成されました。ここは絶滅危惧種を含む2150種の動植物が生息し、世界的にも有名な渡り鳥の生息地となっています。
4つの干潟の中で、最も大きい干潟であり、潮が引くと海から現れる赤い干潟が有名です。9月から10月にかけての秋になると赤い色に染まります。
１．基本情報
・名称：新安干潟センター（旧曽島干潟生態展示館）
・住所：全羅南道 新安郡 曽島面 智島曽島路 1766-15
・営業時間：平日 9:00～17:00（最終入場16:30） 休日 9:00～16:30 休館日：月曜日
・入館料：大人 2,000ウォン
２．アクセス
・ソウル高速バスターミナル（湖南線）⇒智島旅客自動車ターミナル（所要時間約4時間10分）
・智島バスターミナルから新安郡公共バスまたはタクシー（約25分）
宝城・順天干潟（全羅南道宝城郡・順天市）
順天湾は2.3平方キロメートルの葦畑と28平方キロメートルの干潟で構成されています。この湿地は世界5大沿岸湿地の1つであり、約230種の鳥が確認できる鳥類の楽園です。越冬のため南に向かう渡り鳥の中継地としても知られています。遊歩道も整備されています。
１．基本情報
・名称：順天湾湿地
・住所：全羅南道 順天市 大垈洞 162-2
・営業時間：平日 9:00～17:00 休館日：月曜日
・入館料：大人 8,000ウォン
２．アクセス
・ソウル駅⇒順天駅（KTXで所要時間約3時間）
・順天駅前バス停⇒順天湾湿地（66番バスで約40分）
訪れるのにかかる費用
交通費
ソウルからゲボルまでの交通費は、利用する交通機関によって異なります。高速バスやKTXを利用する場合、片道数千円程度（忠清南道や全羅北道まで）を見込んでおくとよいでしょう。また、レンタカーを利用する場合は、レンタル料金のほかにガソリン代や高速道路の通行料金も必要となります。
地方から干潟までの移動には、地方バスやタクシーを利用することが多く、これらの費用も計画に含める必要があります。
入場料と宿泊費
ゲボルの多くは自然保護区域であり、特に絶滅危惧種が生息するエリアへの入場には制限がかかる場合があります。一部の干潟では観光客向けのツアーが組まれており、その参加費用が必要となる場合もあります。宿泊については、最寄りの都市や村に幅広い価格範囲の宿泊施設がありますので、事前に予約をすると良いでしょう。
ゲボルが点在する地域は自然豊かで観光地としても人気があり、シーズンによっては宿泊費が高騰することもありますので、早めの予約がおすすめです。
ゲボルの世界遺産としての価値
生物多様性の豊かさ
ゲボルは、世界遺産に登録された背景には、その地域で確認されている2,150種の動植物と、絶滅危惧種を含む多様な生命があります。これらは地球上で見られる独特な生態系を形成しており、生物多様性の保全にとって重要な地域です。
また、この地域は毎年多くの渡り鳥の中継地ともなっており、世界中から鳥類学者や自然愛好家が訪れるなど、国際的な自然保護活動の拠点としても機能しています。世界遺産の登録基準は、(X)が適用されています。
地理的・文化的背景
韓国の干潟地帯は、その独特の地理的条件により、豊かな生態系が生み出されました。これらの地域では古来から漁業や塩田が盛んであり、地域住民の生活と密接に関わる文化が形成されてきました。ゲボルの保存は、これらの伝統的な生活様式や文化の保護にも寄与しています。
また、世界遺産としての登録には、自然の美しさだけでなく、地域コミュニティとの共生や持続可能な利用が求められます。ゲボルはこれらの要件を充足し、多くの人々に由緒ある自然と文化の価値を伝えています。
ゲボルでの体験
ネイチャーウォッチング
ゲボル訪問のハイライトは、様々な生物を観察するネイチャーウォッチングです。特に春と秋には多くの渡り鳥が訪れるため、鳥類観察の絶好の機会となります。また、干潟で繁殖するムツゴロウやエビ類など、他ではなかなか見られない動植物も確認できる可能性があります。
観察の際は、環境への影響を最小限に留めるために、専門のガイドの同行や観察ルールの遵守が重要です。ゲボルでは定期的に自然観察会やエコツアーが開催されており、それらに参加すると有意義な体験ができるでしょう。
文化活動とフェスティバル
ゲボル周辺の地域では、干潟や海洋に関連した伝統文化やフェスティバルが豊富にあります。例えば、地元の漁港では新鮮な海の幸を楽しむことができ、また、干潟をテーマにしたアート作品の展示や地域の祭りも楽しむことができます。
これらのイベントは、ゲボルの自然と地元コミュニティの密接な関係を体感する絶好の機会です。訪問の際には、地域のカレンダーをチェックして、参加できるイベントがないか調べてみると良いでしょう。
環境保護との関わり
ゲボルの保護活動
ゲボルの価値を守り、持続可能な利用を促進するために、多くの保護活動が行われています。これには、生態系のモニタリングや生息地の復元、絶滅危惧種の保護プロジェクトなどが含まれます。地域コミュニティやNGO、政府機関が協力してこれらの活動を推進しています。
訪問者にも、干潟の美しさを次世代に継承するために、ルールを守った観察やゴミの持ち帰りなど、環境に配慮した行動が求められます。
環境教育の場として
ゲボルは、自然のすばらしさと環境保護の重要性を学ぶことができる貴重な場所です。多くの干潟地帯では環境教育のプログラムが実施されており、子供たちから大人まで、自然との正しい関わり方を学ぶことができます。
また、学術研究の場としても重要な役割を果たしており、生物多様性や気候変動に関する研究に貢献しています。ゲボルを訪れることは、これらの研究に間接的に貢献することでもあります。
まとめ
南西部に位置する韓国の干潟「ゲボル」は、その豊かな生物多様性、自然景観、そして文化的な価値で世界遺産に登録されています。アクセス方法やかかる費用を事前に計画し、この美しい自然の宝庫を訪れる際には、環境に配慮した行動を心がけましょう。ゲボルへの訪問は、ただの観光旅行以上のものとなり得ます。それは、地球上の生命の多様性とその保護の重要性を学び、自然との新たな関わり方を発見する体験です。環境保護に貢献しながら、この生き生きとした地球の一部を自分の目で見ることができる機会を、ぜひ大切にしてください。
よくある質問
ゲボルへのアクセス方法は何ですか？
ゲボルへは、ソウルから高速バスやKTXを利用して最寄りの都市へ移動し、そこから地方のバスやタクシーで干潟地帯にアクセスする方法が一般的です。自動車を利用する場合もあります。
ゲボルへの行き方の費用はどのくらいですか？
ソウルからゲボルまでの交通費は、利用する交通機関によって異なります。高速バスやKTXを利用する場合は、片道数千円程度（忠清南道や全羅北道まで）を見込んでおくと良いでしょう。また、レンタカーを利用する場合は、レンタル料金やガソリン代、高速道路の通行料金も必要となります。
ゲボルへの訪問には入場料が必要ですか？宿泊費はいくらくらいですか？
ゲボルの一部の干潟では入場料が必要となる場合があります。宿泊については、最寄りの都市や村に幅広い価格範囲の宿泊施設がありますので、事前に予約をすると良いでしょう。なお、シーズンによっては宿泊費が高騰することもありますので、早めの予約がおすすめです。
ゲボルでの体験は何がありますか？
ゲボルでは、ネイチャーウォッチングや文化活動、フェスティバルなどの体験が可能です。ネイチャーウォッチングでは、春と秋には多くの渡り鳥や繁殖する動植物を観察することができます。また、干潟周辺の地域では伝統文化やフェスティバルが行われており、地元の漁港で海の幸を楽しんだり、アート作品の展示を楽しんだりすることもできます。このような活動を通じて、自然と地元の文化に触れる貴重な体験ができます。
ゲボルの世界遺産としての価値は何ですか？
ゲボルの世界遺産としての価値は、その驚くべき生物多様性と地理的・海洋学的な特性にあります。2150種以上の動植物が生息し、渡り鳥の重要な生息地でもあります。また、地質学的、気候学的にも複雑でユニークな環境を形成しており、科学的研究の対象としても価値があります。
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