世界一周航空券で「行けない場所」はある?路線網の限界と注意点

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世界一周航空券を手にすれば、地球上のあらゆる場所へ行ける、そう夢見ている方もいるかもしれません。しかし、残念ながら現実は少し異なります。世界一周航空券は広大なネットワークを持つものの、「行けない場所」や「行きにくい場所」が存在するのも事実です。

「せっかく世界一周するなら、あの秘境にも行ってみたい」「特定の都市を訪れるのが夢なのに、まさか行けないなんて…」といった後悔をしないためにも、世界一周航空券の路線網の限界と、その注意点を事前に理解しておくことが重要です。

この記事では、世界一周航空券でアクセスできない場所の具体的な事例から、その理由、そしてそれでも行きたい場所にアクセスするための賢い方法まで、徹底的に解説します。あなたの理想の旅を実現するための知識を深めましょう。


目次

世界一周航空券の基本:アライアンスの路線網の理解

世界一周航空券は、特定の航空会社が発行するものではなく、**航空会社のアライアンス(連合)**が提供する特別な航空券です。主要なアライアンスは以下の3つです。

  • スターアライアンス(Star Alliance)
  • ワンワールド(oneworld)
  • スカイチーム(SkyTeam)

これらのアライアンスは、それぞれ加盟している航空会社の路線網を組み合わせて、世界各地へのフライトを提供しています。しかし、この「加盟航空会社の路線網」こそが、世界一周航空券で「行ける場所」と「行けない場所」を決定する最大の要素となります。

アライアンスの路線網の限界

  1. 加盟航空会社の就航都市のみ: 世界一周航空券で利用できるのは、あなたが選んだアライアンスに加盟している航空会社が就航している都市に限られます。アライアンス外の航空会社(特にLCCや独立系の地方航空会社)の路線は利用できません。
  2. ハブ空港中心のネットワーク: アライアンスの路線網は、主要なハブ空港(例:ロンドン、フランクフルト、ニューヨーク、シンガポールなど)を中心に構築されています。そのため、ハブ空港から離れた地方都市や、マイナーな国・地域へのアクセスは限られることがあります。
  3. 特定の地域に偏り: アライアンスの構成(加盟航空会社の地理的分布)によっては、特定の地域(例えば、アフリカの一部、中央アジア、太平洋の島々など)へのアクセスが手薄になることがあります。

世界一周航空券で「行けない場所」の具体例と理由

では、具体的にどのような場所が世界一周航空券ではアクセスしにくい、あるいは不可能な場合があるのでしょうか。

アライアンス加盟航空会社が就航していない都市・国

これが最も一般的な「行けない場所」の理由です。

  • 特定の地方都市: 例えば、フランスの主要都市は網羅していても、地方の小さな美しい町にはアライアンス便が就航していない、といったケースです。
  • 独立系の航空会社がメインの国: 特定の国では、その国のフラッグキャリアやLCCが国内線を独占しており、アライアンス加盟航空会社のフライトが極めて少ない、あるいは全くない場合があります。
  • アクセスが難しい離島や秘境: 太平洋の小さな島々や、一部のカリブ海の島々など、観光客が少ない、または特定の独立系航空会社しか運航していないような場所は、世界一周航空券では到達できません。

政治的・安全保障上の理由でフライトが運航されない地域

航空会社は、政治情勢や安全保障上の理由から、特定の国や地域へのフライトを運航しないことがあります。

  • 紛争地域や危険度の高い国: 現在進行形で紛争がある地域や、外務省が危険情報を出しているような国には、そもそも商用フライトが運航されていないか、運航されていても航空会社が世界一周航空券の対象外としている場合があります。
  • 外交関係による影響: 特定の国との外交関係や制裁の影響で、一部の航空会社がその国へのフライトを停止していることがあります。

特定のアクセスが非常に困難な自然地域・絶景

これは航空券の限界というよりは、交通インフラの限界ですが、飛行機では直接行けない場所も存在します。

  • ヒマラヤの奥地: ネパールなどの主要都市までは飛べますが、エベレストベースキャンプなどのトレッキングルートは、当然ながら徒歩や特定の現地交通機関でしかアクセスできません。
  • アマゾン奥地: 都市や主要な町まではアクセスできても、奥地への移動は川船や小型機、あるいは現地のガイド付きツアーに限られます。
  • 南極: 南極へは、世界一周航空券では直接アクセスできません。通常、南米のウシュアイアやチリのプンタアレナスなどから、別途クルーズ船やチャーター便を利用することになります。

「南半球」へのアクセスは注意が必要

世界一周航空券

特に日本から世界一周を計画する場合、南半球へのアクセスはフライト数の制限やルートの制約を受けやすいため注意が必要です。

南半球への直行便の少なさ

  • 日本から南半球(特に南米やアフリカ)への直行便は限られています。多くの場合、北米やヨーロッパ、中東などのハブ空港を経由することになります。
  • これにより、フライト数が増えたり、大幅な遠回りが必要になったりする場合があります。

アライアンスの南半球路線網の偏り

  • スターアライアンスは南アフリカ航空やニュージーランド航空、ワンワールドはカンタス航空やラタム航空(一部提携)など、各アライアンスには南半球に強い航空会社が加盟していますが、それでも北半球に比べて路線網が手薄な地域は存在します。
  • 特にアフリカ大陸の南部以外や、南米大陸の深部、太平洋の離島などへのアクセスは、かなり限定的になります。

地理的制約と効率性

  • 例えば、南米からアフリカへの移動は、直行便が非常に限られています。多くの場合、ヨーロッパや中東のハブ空港を経由することになり、これもフライト数や移動時間、費用に影響します。
  • 世界一周航空券は「一方向」への移動が基本なので、南半球と北半球を行き来するジグザグなルートは組めません。

ポイント: 南半球を重点的に巡りたい場合は、そのアライアンスがどの程度南半球のネットワークをカバーしているかを、事前に細かく確認することが非常に重要です。


それでも行きたい場所へ!限界を超える賢い方法

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世界一周航空券で直接アクセスできない場所があるとしても、諦める必要はありません。いくつかの方法を組み合わせることで、夢の目的地へ到達することが可能です。

個別の航空券(LCC・他社便)を組み合わせる

世界一周航空券の最大の活用法の一つは、「国際線の長距離移動はアライアンス便で、そこから行きたい場所へは個別手配で」という戦略です。

  • ハブ空港までアライアンス便で移動: 行きたい目的地に最も近いアライアンス加盟航空会社の就航都市まで、世界一周航空券を利用して移動します。
  • そこから個別手配: そのハブ空港から目的地までの区間は、別途LCC(格安航空会社)や独立系航空会社、または現地の鉄道やバスなどを個別に手配します。
    • : 南米の主要都市(例:リマ、サンパウロ)までは世界一周航空券で行き、そこから個別でイグアスの滝やウユニ塩湖に近い空港までLCCを利用するといった方法です。
  • 注意点:
    • 乗り継ぎ時間の余裕: 個別手配のフライトは、世界一周航空券とは連動していません。乗り遅れのリスクを避けるため、十分な乗り継ぎ時間(最低でも半日~1日、できれば1泊)を確保しましょう。
    • 手荷物: 個別手配、特にLCCは、預け荷物に追加料金がかかることが多いです。これも費用に含めて計算しましょう。
    • トラブル対応: 個別手配の区間で遅延や欠航が発生しても、世界一周航空券の航空会社は責任を負いません。自己責任での対応が必要です。

鉄道、バス、フェリーなどの陸路・海路移動を活用する

アライアンスの路線網にない地域は、陸路や海路で移動するのも賢い方法です。

  • 地上移動区間(オープントップ)の活用: 世界一周航空券のルールで許されている地上移動区間を有効活用しましょう。例えば、「ベルリン着 → 鉄道でプラハへ移動 → プラハ発」とすれば、ヨーロッパ内の陸路移動を世界一周航空券のフライト数にカウントせずに楽しめます。
  • 景観を楽しむ: 陸路・海路での移動は、その国の風景や文化をより深く体験できるというメリットもあります。
  • 注意点:
    • 移動時間: 飛行機に比べて移動時間が大幅にかかります。旅の期間に余裕がある場合に適しています。
    • 手配の手間: 現地でのチケット手配が必要になる場合があり、言語の壁や信頼性の問題が生じる可能性もあります。

現地ツアーやチャーター便を利用する

特に、アクセスが困難な自然地域や秘境を訪れたい場合は、現地発着のツアーやチャーター便の利用が現実的です。

  • : アマゾンの奥地、ガラパゴス諸島、アラスカの国立公園など。
  • 費用: ツアーやチャーター便は費用が高額になる傾向があります。旅の予算に含めて検討しましょう。

専門の旅行代理店に相談する

世界一周専門の旅行代理店は、これらの「行けない場所」へのアクセス方法や、最適な組み合わせについて豊富な知識と経験を持っています。

  • ルート相談: 行きたい場所を伝えれば、アライアンスのルールに沿いつつ、個別手配や地上移動を組み合わせた最適なルートを提案してくれます。
  • ビザ情報: 特定の国への入国に必要なビザ情報なども詳しく教えてもらえます。

計画段階で確認すべき重要事項

「行けない場所」で後悔しないために、計画段階で以下の点を必ず確認しましょう。

  1. 行きたい場所のリストアップ: まずは、地理的な制約や航空券のルールを考えずに、純粋に行きたい場所を全て書き出してみましょう。
  2. アライアンスの就航都市の確認: 各アライアンスの公式サイトで、加盟航空会社がどの都市に就航しているかを調べます。世界地図ツールなどを活用すると視覚的に分かりやすいです。
  3. ビザ情報の確認: 訪問予定の国や、乗り継ぎで立ち寄る国のビザ要件(入国ビザが必要か、電子渡航認証システム[ESTA/eTA]の申請が必要かなど)を全て確認します。ビザの取得には時間がかかることがあります。
  4. 外務省の海外安全情報: 訪問予定の国や地域の、最新の海外安全情報を必ず確認しましょう。危険情報が出ている地域への渡航は、自己責任となり、保険も適用されない場合があります。
  5. 旅の目的の優先順位付け: 行けない場所があった場合、別の場所で代用できるのか、それともその場所だけは絶対に行きたいのか、優先順位を明確にしておきましょう。
  6. 予算の再確認: 個別手配やツアー、陸路移動などを組み合わせると、航空券の総額が当初の予算を超える可能性があります。それらを含めた最終的な予算を再確認しましょう。

まとめ:完璧な路線網は存在しないが、旅の可能性は無限大

世界一周航空券は、確かに広大な地球の隅々までを網羅する魔法のチケットではありません。アライアンスの路線網には限界があり、政治情勢や地理的制約からアクセスが難しい場所も存在します。特に、南半球へのアクセスや、特定の秘境・地方都市への到達は、一筋縄ではいかない場合があります。

しかし、これらの「行けない場所」は、旅を諦める理由にはなりません。

  • 世界一周航空券で主要な移動をカバーし、そこから個別の航空券(LCCなど)や陸路移動を組み合わせる。
  • 信頼できる旅行代理店に相談し、最適なルートを見つける。

このような賢い戦略を用いることで、あなたの「行きたい場所」への道のりは開かれます。路線網の限界を知ることは、旅の選択肢を狭めるのではなく、むしろより深く、より戦略的に旅を計画するための知識となります。

完璧な航空券は存在しませんが、あなたの創意工夫と情報収集によって、旅の可能性は無限大に広がります。世界一周航空券の特性を理解し、あなたにとって最高の、忘れられない地球一周の旅を実現しましょう!

スターアライアンスの関連記事はこちら

「世界一周航空券で「行けない場所」に関するFAQ

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トラブル

世界一周航空券で行ける国や都市は、購入前に確認できますか?

はい、必ず確認できますし、購入前に確認すべきです。 各航空アライアンス(スターアライアンス、ワンワールド、スカイチーム)の公式サイトには、世界一周航空券のルート作成ツールや地図が用意されています。これらを使って、希望する都市がアライアンスの路線網内にあるか、どの航空会社が就航しているかを確認できます。また、世界一周航空券を専門に扱う旅行代理店に相談すれば、あなたの希望ルートが実現可能か、具体的なアドバイスや提案を受けることができます。

目的地の治安や安全情報はどこで確認すれば良いですか?

外務省の海外安全情報サイトで確認することを強く推奨します。 外務省のサイトでは、世界各国の治安状況や渡航に関する危険情報が常に更新されています。レベル分けされた危険情報(例:渡航の是非を検討してください、渡航の延期をお勧めしますなど)や、具体的な注意点、テロ情報、感染症情報などが確認できます。世界一周旅行では様々な国を訪れるため、定期的に最新情報をチェックするようにしましょう。

南半球を効率的に巡るルートはありますか?

南半球を効率的に巡るには、航空アライアンスの特性と、地上移動や個別手配の組み合わせが重要になります。

  • アライアンスの選択: 南半球に強い航空会社が加盟しているアライアンス(例:ワンワールドのカンタス航空、ラタム航空との提携、スターアライアンスのニュージーランド航空、南アフリカ航空など)を選ぶのが一つの手です。
  • 経由地の工夫: 北米や中東、アフリカの主要ハブ都市を経由して南半球へ向かうのが一般的です。
  • 地上移動の活用: 南米大陸内やオーストラリア・ニュージーランド内での移動は、国内線LCCやバス、鉄道などの陸路移動を組み合わせることで、世界一周航空券のフライト数を節約しつつ効率的に巡れます。
  • 専門家への相談: 南半球に特化したルートを組みたい場合は、世界一周航空券の専門代理店に相談し、最適なルート案や費用を比較検討してもらうのが最も確実です。

ビザが必要な国への旅行を世界一周航空券で計画する際の注意点は?

ビザの取得は、旅行者自身の責任であり、非常に重要です。

  • 事前確認: 訪問予定の国(ストップオーバーで入国する国も含む)のビザの要・不要を、その国の在日大使館・領事館の公式サイトやIATAのTimaticデータベースなどで事前に確認しましょう。
  • 種類と申請方法: 観光ビザが必要な場合、その種類(シングル、マルチなど)や申請方法(オンライン、郵送、窓口など)、必要書類、費用、取得にかかる期間を確認します。
  • パスポートの残存期間: 多くの国で、入国時にパスポートの残存期間が6ヶ月以上必要とされます。出発前に必ず確認し、必要であれば更新しましょう。
  • 余裕を持った申請: ビザの申請には予想以上に時間がかかったり、追加書類を求められたりすることがあります。必ず出発まで十分に余裕を持って申請手続きを行いましょう。

世界一周航空券でカバーできない区間をLCCで補う場合、どのくらい費用が増えますか?

LCCの費用は、区間や予約時期、追加サービスによって大きく変動しますが、数千円~数万円程度が一般的です。

  • 基本運賃: LCCの基本運賃は非常に安価なことが多いですが、これは手荷物なし、座席指定なし、機内食なしの「最低運賃」であることがほとんどです。
  • 追加料金: 預け荷物、座席指定、機内食、優先搭乗などを追加すると、運賃が大きく上がります。世界一周旅行では荷物が多い傾向にあるため、預け荷物料金はほぼ必須と考えておきましょう。
  • 予約時期: LCCは、利用日が近づくほど料金が高騰する傾向があります。できるだけ早めに予約することが、費用を抑えるポイントです。
  • 乗り継ぎリスク: LCCを個別手配で組み合わせる場合、フライトの遅延や欠航が発生しても、次のフライトへの振り替えや補償がないことがほとんどです。乗り継ぎに十分な時間を確保するか、乗り継ぎ都市での宿泊を計画するなど、リスク管理が必要です。
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