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【世界遺産検定1級対策】泉州の「顕著な普遍的価値」を徹底攻略

泉州の街並みと開元寺の東西の双塔

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2021年7月25日、中国・福州から議事を進めたオンライン形式の第44回世界遺産委員会(拡大会合)で、「泉州:宋・元時代の中国における世界の中心地」の世界遺産登録が決まりました。10〜14世紀、アラビア語や西洋の文献で「ザイトン」と呼ばれた海の交易都市を、役所跡・寺院・橋・埠頭・窯跡など22の構成資産で伝える文化遺産です。この遺産は、2018年に一度「情報照会」となり、名称・構成資産・登録基準をすべて変えて再挑戦した経緯そのものが1級の頻出論点になります。

この記事では旅行情報をいったん脇に置き、なぜ登録基準(iv)だけが認められ、(ii)(iii)は退けられたのかという「顕著な普遍的価値(OUV)」の中身を、1級の設問に耐えられる粒度で分解します。2018年の審議から2021年の登録までの変化、22の構成資産を貫く「交易の仕組み」の考え方、ほかの交易港の遺産との違いまで整理しましょう。行き方・モデルコースなどの現地情報は泉州(世界遺産)観光ガイド|22の構成資産・行き方・登録基準(総合ガイド記事)に委ねます。

この記事は、ユネスコ世界遺産センターが公開する登録決議・顕著な普遍的価値の声明(Statement of OUV)と、ICOMOS(国際記念物遺跡会議)の評価書をもとに執筆しています。

管理人

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この記事を書いた人:kaz-travel

全世界を旅することを目的に、2026年9月現在で66ヵ国(通過しただけの国も含む)を旅するサラリーマントラベラーです。kaz-travelは、「忙しいサラリーマンでも、最大限に世界を旅する方法」を実体験(体験したい)に基づき発信するトラベルサイトです。2016年〜2020年には中国に駐在。

このサイトでは、世界一周航空券の具体的な活用術から、旅先でのトラブル対策、そして特に力を入れている「詳細な世界遺産訪問ガイド」まで、あなたの旅を豊かに、そして安全にするためのノウハウをお届けします。

目次

泉州の基礎データ|まず数字から押さえる

泉州は、2018年と2021年で数字が変わる遺産です。どちらの時点の数字を問われているのかを意識しながら、最初に一覧で頭に入れてしまいましょう。

項目内容
正式登録名(世界遺産検定の表記)泉州:宋・元時代の中国における世界の中心地
英語名Quanzhou: Emporium of the World in Song-Yuan China(「〜世界のエンポリウム」と訳されることもあります)
登録年2021年(第44回世界遺産委員会・拡大会合/オンライン開催、中国の福州から議事進行)
決議日・決議番号2021年7月25日/44 COM 8B.15
遺産種別文化遺産(シリアル・ノミネーション=連続性のある資産)
登録基準(iv)のみ(2021年の推薦時は(ii)(iii)(iv))
UNESCO ID1561
資産面積536.08ha
緩衝地帯(バッファゾーン)11,126.02ha(資産面積の約21倍)
構成資産22件(構成資産と構成要素をあわせた数。2018年の推薦時は16件)
所在地中華人民共和国 福建省 泉州市
対象の時代10〜14世紀(宋・元時代)
2018年の審議第42回委員会(バーレーン・マナーマ)で情報照会(決議42 COM 8B.18)

公式情報:Quanzhou: Emporium of the World in Song-Yuan China(UNESCO World Heritage Centre)/決議 44 COM 8B.15(2021年・登録)/決議 42 COM 8B.18(2018年・情報照会)

第44回委員会は本来2020年に中国・福州で開かれる予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で延期され、2021年にオンラインの拡大会合として開催されました。「2021年なのに第44回」という点は、回次を問う問題で狙われやすいところです。同じ会合では、日本からも奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島と北海道・北東北の縄文遺跡群が登録されています。

泉州の世界遺産・22の構成資産の位置関係(模式図)
泉州の世界遺産・22の構成資産の位置関係(模式図。実際の距離・方角を正確に示すものではありません)

そもそも「顕著な普遍的価値(OUV)」とは何か

OUV(Outstanding Universal Value)とは、国境を越えて人類全体にとって重要であり、現在と将来の世代に共通して受け継ぐべき価値のことです。世界遺産は、①登録基準(i)〜(x)のうち1つ以上を満たすこと、②真正性(オーセンティシティ)・完全性(インテグリティ)の条件を満たすこと、③適切な保護・管理体制があることの3点がそろって、はじめて「OUVを有する」と認められます。泉州も、この3点セットで評価されています。

「人類全体の遺産」という考え方そのものは、【1級対策】世界遺産条約の基本理念:「人類全体の共通の遺産」という精神と法的効力で詳しく解説しています。用語があいまいな人は、世界遺産に関する重要用語・概念まとめと【世界遺産検定】登録基準(1〜10)を一発で覚える語呂合わせとキーワードで土台を固めてから読み進めてください。

泉州のOUVの核心は、UNESCOの声明にある次の一節に凝縮されています(当サイト訳)。

泉州は、生産・輸送・販売を結びつけた空間の構造と、それを支えた制度・社会・文化の要因を、際立った形で示している

泉州で評価されたのは、モスクや寺院といった個々の建物の価値ではなく、「交易の仕組み」全体です。この視点を持つと、なぜ基準が(iv)だけになったのかが理解しやすくなります。

②真正性・完全性、③保護管理体制はどう満たされたのか

  • 完全性(インテグリティ)——22の構成資産が、機能・社会・文化・空間の面で互いに密接につながり、交易の仕組み全体を示すことが根拠です。構成資産のすぐ周りの環境や重要な眺めは緩衝地帯に含まれ、さらに外側にも景観への影響に配慮する「より広い周辺環境(wider setting)」の区域が設けられています
  • 真正性(オーセンティシティ)——元の場所に残っていること、歴史上の機能が読み取れること、形・材料・伝統的な維持の仕組みが遺構と記録に残っていることに加え、構成資産に結びつく信仰や文化の伝統が今も生きていることが挙げられています。豊富な歴史文献と国内外の研究成果で裏づけられている点も特徴です
  • 保護・管理体制——すべての構成資産が国有で、国の文物保護法や福建省の条例で保護されています。管理は国・省・市(県)・資産の4段階の枠組みに組み込まれ、市レベルの管理作業部会が四半期ごとに会合を開いて全体を調整します。ICOMOSの評価書によると、日常の管理を担う組織は16にのぼります

登録基準(iv)の根拠|世界規模の交易拠点を生んだ「地域一体の構造」

登録基準(iv)は「人類の歴史上重要な時代を例証する、建築様式・建築物群・技術の集積・景観の優れた例」です。泉州では、この「重要な時代」がアジアの海上交易が大きく栄えた10〜14世紀にあたります。

川と海の合流点を中心にした「作る→運ぶ→売る」の仕組み

UNESCOは、宋・元時代の泉州の交易の仕組みを、川と海の合流点にある都市を中心に、南東の海で世界とつながり、北西の山地で陶磁器や鉄を生産し、それらを水運と陸路の交通網で結ぶ構造として説明しています。22の構成資産が、古城の役所跡や寺院から、海沿いの埠頭、内陸の窯跡・製鉄遺跡まで広く散らばっているのはこのためです。

2021年の推薦書では、泉州が交易港として成功した6つの要因——制度の保障、多文化の共同体、都市の構造、生産地、交通網、全体の配置——を整理し、それぞれを構成資産に結びつけました。基準(iv)の声明が挙げる「制度・交通・生産・販売・社会文化」という要因は、この整理を下敷きにしています。

構成資産で見る「交易を支えた制度」

抽象論で終わらせず、「どの資産が何の証拠になっているか」で覚えるのが1級流です。とくに制度面の構成資産は、年号とセットで押さえておきましょう。

  • 市舶司遺址——海上貿易を管理する役所「市舶司」が泉州に置かれたのは1087年(北宋)。これにより泉州は公式に国際交易を行う権利を得ました。記録では知られていたものの遺構は近年の発掘で確認されたもので、2021年の推薦で新たに加わった要素です
  • 九日山祈風石刻——航海の順風を祈る「祈風」の儀式を記録した石刻群。ICOMOSの評価書によると、記録のはっきりした石刻は10件で、最も古いものは1174〜1266年の間のものです。国家の祭祀と海の信仰が交易を支えたことを示します
  • 南外宗正司遺址——宋の皇族を管理した役所の跡。市舶司に続いてこの役所が置かれたことも、交易の繁栄をさらに後押ししたとされます
  • 徳済門遺址——1230年(宋)に築かれた城門の遺構で、泉州の7つの城門のうち唯一残るものです
泉州の清浄寺(イスラム教のモスク)の石造りの門
清浄寺の石造りの門(写真: Windmemories / CC BY-SA 4.0、リサイズして掲載)

なぜ(ii)(iii)は退けられたのか|2018年から2021年への変化

泉州の審査の流れは、1級で最も差がつく論点です。文化遺産の審査を担う諮問機関ICOMOSの役割は【完全比較】三諮問機関(ICOMOS・IUCN・ICCROM)の役割と専門領域の違いで確認できます。まず全体の流れを表で整理しましょう。

時点名称構成資産基準
2018年(第42回・マナーマ)古泉州(ザイトン)の歴史的建造物と遺跡(Historic Monuments and Sites of Ancient Quanzhou (Zayton)。当サイト仮訳)16件委員会は(ii)(iii)(vi)を満たす可能性が高いとしつつ情報照会
2021年の推薦泉州:宋・元時代の中国における世界の中心地22件(6件を追加)(ii)(iii)(iv)で推薦
2021年(第44回・登録)同上22件ICOMOSの勧告どおり(iv)のみで登録

つまり、2018年に「可能性が高い」とされた(ii)(iii)(vi)のどれでもなく、(iv)で登録されたのが泉州です。ICOMOSは2021年の評価書で、(ii)(iii)を退けた理由を次のように説明しています。

  • 基準(ii)(価値観の交流)——地元と外来の影響が混ざった建築要素を示す建物は一部にとどまり、多くの構成資産は交流の結果ではなく、それぞれの文化の価値を示しているにすぎない。資産全体として交流を示しているとはいえない
  • 基準(iii)(文化的伝統の証拠)——「交易の仕組みの全体像を示す」という主張は、(iii)より(iv)で表すほうがふさわしい。また「多様な文化の共存」「共同の繁栄」といった特徴は、世界の多くの交易港に共通するもので、泉州を際立たせるものではない
  • 基準(iv)——構成資産とその相互の関係を通じて、10〜14世紀のアジアの海上交易で泉州を世界規模の交易拠点にした地域一体の構造と主要な要因を際立って示している、として認められた

「イスラム教のモスクや仏教寺院が共存する国際都市だから(ii)」という説明は、推薦側の主張としてはありえても、登録された基準の根拠ではない点に注意してください。

補足:2018年の決議(42 COM 8B.18)で求められたこと

2018年の決議は、推薦を締約国に差し戻す(情報照会)にあたり、次の4点を求めました。

  • 基準(ii)(iii)(vi)の証明をさらに絞り込み、焦点を明確にすること
  • 各構成資産の範囲と緩衝地帯を、資産を囲み守る力という観点からより適切に示すこと
  • シリアル・ノミネーションの構成資産どうしの管理の連携を強めること
  • 海事・港湾の組織を管理体制により深く関わらせること

あわせて、泉州が発祥の地・中心とされる閩南(びんなん)文化の重要性を価値の要素に取り込むこと、「海のシルクロード(Maritime Silk Routes)」をテーマにした研究への協力を続けることも勧告されています。2021年の再推薦では、古城の7つの要素を八卦溝や東側の堀の遺構でつないで1つの構成資産にまとめるなど、構成資産の範囲を見直して「ばらばら感」を減らしました。

1級で狙われるひっかけ7選

紛らわしい選択肢で失点しないために、出題者が仕掛けてきそうな地点を先回りして潰しておきます。

  1. 登録基準は(iv)のみ。2018年の決議で「可能性が高い」とされたのは(ii)(iii)(vi)、2021年の推薦は(ii)(iii)(iv)、登録は(iv)だけ。3つの組み合わせを混ぜた選択肢に注意
  2. 2018年は「情報照会」。「登録延期」や「不記載」ではありません。差し戻し(情報照会)を受けて、3年後の2021年に登録されました
  3. 名称が変わった。2018年の英語名はHistoric Monuments and Sites of Ancient Quanzhou (Zayton)。「ザイトン」は2018年の名称に入っていた語で、現在の登録名には入っていません
  4. 構成資産は16件→22件。2021年の推薦で6件が追加されました。市舶司遺址は追加された要素の代表例です
  5. 「2021年・第44回」。コロナ禍で2020年の会合が延期されたため、2021年の会合が第44回(拡大会合)です。「第45回」は誤り
  6. 「海のシルクロード」という名前では登録されていない。2018年の決議は「海のシルクロード」の研究への協力を勧告しましたが、登録名には入っていません
  7. 市舶司の設置は1087年(北宋)。元代ではありません。マルコ・ポーロやイブン・バットゥータが「ザイトン」の繁栄を伝えたのは元代です

似た遺産との識別ポイント|「交易」「福建省」「基準(iv)だけ」で比べる

泉州は、ICOMOSの比較分析で「この時代・このテーマでアジアから登録された遺産はまだない」とされた遺産です。交易・地域・基準の3つの切り口で並べると整理しやすくなります。

遺産名国登録年登録基準泉州との違い・関係
泉州中国2021(iv)10〜14世紀、ヨーロッパ勢の到来前のアジアの海上交易の拠点
マカオの歴史地区中国2005(ii)(iii)(iv)(vi)16世紀以降、ポルトガルとの東西交流の拠点。時代が違う
古都ホイアンベトナム1999(ii)(v)15〜19世紀の交易港。日本人町も。時代と基準が違う
シルク・ロード:長安-天山回廊の交易網中国など3か国2014(ii)(iii)(v)(vi)陸の交易路。海の泉州と対比
元の上都遺跡中国2012(ii)(iii)(iv)(vi)泉州が栄えた元の都。マルコ・ポーロゆかりの地
鼓浪嶼(コロンス島):歴史的共同租界中国2017(ii)(iv)同じ福建省。19〜20世紀の国際居住地
福建土楼群中国2008(iii)(iv)(v)同じ福建省の文化遺産
佐渡島の金山日本2024(iv)泉州と同じく(iv)だけで登録された遺産

福建省の文化遺産は、福建土楼群(2008年)→鼓浪嶼(2017年)→泉州(2021年)の順に登録されています(複合遺産の武夷山は1999年)。また、ICOMOSは比較分析について、同時代の中国の港として広州・寧波を検討したうえで、南宋の都だった杭州(臨安)も比較に加えるべきだったと指摘しています。泉州が広州を上回ったのは宋・元時代のことで、元が滅び明が興ると商人たちが東南アジアへ移り、泉州は衰退していきました。

なお、UNESCOの資産ページでは、泉州に関連する無形文化遺産として南音(伝統音楽)と中国の帆船の水密隔壁技術が紹介されています。世界遺産と無形文化遺産のつながりを問う問題にも備えておくと安心です。

直前チェックリスト|試験前日に見返す10項目

  • 登録は2021年、第44回世界遺産委員会(拡大会合・オンライン、福州から議事進行)、決議日7月25日
  • 登録基準は(iv)のみ。2021年の推薦時は(ii)(iii)(iv)
  • 2018年は第42回(マナーマ)で情報照会。委員会は(ii)(iii)(vi)の可能性を指摘
  • 2018年の名称はHistoric Monuments and Sites of Ancient Quanzhou (Zayton)
  • 構成資産は22件(2018年は16件)
  • 資産面積536.08ha、緩衝地帯11,126.02ha
  • 対象は10〜14世紀(宋・元時代)のアジアの海上交易
  • 市舶司の設置は1087年(北宋)
  • キーワードは川と海の合流点、生産・輸送・販売、地域一体の構造
  • アラビア語・西洋の文献での呼び名はザイトン(マルコ・ポーロ、イブン・バットゥータ)

(iv)と(ii)(iii)の見分けに自信がない人は、世界遺産検定 登録基準の練習問題20問|一問一答で判別で演習しておくと、この記事の内容が一気に定着します。新しい登録遺産をまとめて確認したい人は、【世界遺産検定1級】近年(直近数年間)の新規登録遺産&動向予測テスト20問にも挑戦してみてください。

現地で覚えたい人へ|旅行情報は総合ガイドへ

泉州の構成資産は、古城の中から海沿いの埠頭、内陸の窯跡まで広く散らばっています。「海に開いた港」と「山の生産地」が川と道でつながっていたという構造は、実際に古城から洛陽橋や石湖碼頭へ移動してみると実感できます。厦門からの行き方や、古城と郊外を2日で回るモデルコースは、同じ遺産の総合ガイド記事にまとめています。

まとめ

泉州のOUVは、10〜14世紀のアジアの海上交易で、泉州を世界規模の交易拠点に押し上げた「地域一体の構造」(基準iv)の1本です。評価されたのはモスクや寺院の一つひとつではなく、生産・輸送・販売をつないだ交易の仕組み全体——この視点を持てば、(ii)(iii)が退けられた理由も自然に理解できます。

あとは審査の流れの確認です。2018年・情報照会・(ii)(iii)(vi)の可能性・16件から、2021年・(ii)(iii)(iv)で推薦・(iv)のみで登録・22件へ。この変化を表で言えるようになれば、泉州の問題で迷うことはありません。

基礎データだけを手早く確認したいときは、大辞典の「泉州:宋・元時代の中国における世界の中心地」エントリーが便利です。中国のほかの遺産との横断整理は世界遺産の大辞典(まとめページ)から辿れます。

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よくある質問

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トラブル

泉州の登録基準が(iv)だけなのはなぜですか?

2021年の推薦は(ii)(iii)(iv)でしたが、ICOMOSは、交流を示す建築は一部の構成資産にとどまり資産全体として(ii)を示していないこと、(iii)の主張は(iv)で表すほうがふさわしく、多文化の共存などは世界の多くの交易港に共通する特徴であることから、(ii)(iii)は証明されていないと評価しました。委員会もICOMOSの勧告どおり(iv)のみで登録しています。

2018年の「情報照会」とは、どういう決議ですか?

推薦をいったん締約国に差し戻し、追加の情報を求める決議です。泉州は2018年の第42回委員会で「Historic Monuments and Sites of Ancient Quanzhou (Zayton)」として審議され、基準(ii)(iii)(vi)の証明の絞り込み、構成資産の範囲と緩衝地帯の説明、管理の連携の強化などを求められました。見直しを経て、2021年に別の名称・22件の構成資産・基準(iv)で登録されています。

構成資産は22件と聞きましたが、2018年と同じですか?

いいえ。ICOMOSの評価書によると、2018年の推薦は16件で、2021年の再推薦で6件が加わり22件になりました。海上貿易を管理した役所の跡である市舶司遺址は、近年の発掘で遺構が確認され、再推薦で加えられた要素です。

「ザイトン」は登録名に入っていますか?

現在の登録名には入っていません。「ザイトン(Zayton)」は10〜14世紀のアラビア語や西洋の文献で泉州を指した呼び名で、マルコ・ポーロやイブン・バットゥータもこの名で泉州の繁栄を伝えました。2018年に審議されたときの英語名には「(Zayton)」が含まれていました。

アイキャッチ画像: Windmemories / CC BY-SA 4.0(元画像をトリミング・リサイズして掲載)

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泉州の(iv)と、ほかの遺産の(ii)(iii)の違いは、登録基準の練習問題20問で一問一答形式で確認できます。

この遺産の登録基準やOUVをさらに深く復習したい方は、世界遺産の大辞典で他の遺産の重要用語・三諮問機関の比較表もあわせてチェックしてみてください。

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