ベルギーの世界遺産一覧【2026年最新版】です。ベルギーには、ブリュッセルのグラン・プラスやブリュージュの歴史地区、アール・ヌーヴォーの建築、鐘楼群、産業遺産、第一次世界大戦の慰霊の場まで、16件の世界遺産があります。この記事では、ベルギーのどの地域に多くの遺産があるのか、登録された世界遺産の概要を地図と表でわかりやすく紹介します。遺産の歴史的な背景を知ってから旅をすることで、あなたの旅がより充実するでしょう。旅行や世界遺産検定の学習に役立てば幸いです。

| No. | 登録名 | 登録年 | 所在地 | 登録基準 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | フランドル地方のベギン会の建物 | 1998年 | アントウェルペン州、リンブルフ州、東フランドル州、西フランドル州、フラームス=ブラバント州 | (2), (3), (4) | シリアル |
| 2 | ラ・ルヴィエールとル・ルー(エノー)の中央運河の4つの閘門とその周辺環境 | 1998年 | エノー州(ラ・ルヴィエールとル・ルー) | (3), (4) | |
| 3 | ブリュッセルのグラン・プラス | 1998年 | ブリュッセル首都圏 | (2), (4) | |
| 4 | ベルギーとフランスの鐘楼群 | 1999年(2005年範囲拡大) | フランドル地域、ワロン地域(ベルギーの鐘楼)、フランス北部 | (2), (4) | フランスと共有 |
| 5 | ブリュージュの歴史地区 | 2000年 | 西フランドル州ブリュージュ | (2), (4), (6) | |
| 6 | 建築家ヴィクトール・オルタによる主な邸宅(ブリュッセル) | 2000年 | ブリュッセル首都圏 | (1), (2), (4) | |
| 7 | スピエンヌにある新石器時代の火打ち石の鉱山発掘地(モンス) | 2000年 | エノー州モンス | (1), (3), (4) | |
| 8 | トゥルネーのノートル・ダム大聖堂 | 2000年 | エノー州トゥルネー | (2), (4) | |
| 9 | プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館とその関連施設 | 2005年 | アントウェルペン市 | (2), (3), (4), (6) | |
| 10 | カルパティア山脈と他のヨーロッパ地域のブナ原生林 | 2007年(2011年・2017年・2021年範囲拡大) | ブリュッセル近郊のソワーニュの森など(ベルギーの構成資産) | (9) | 自然遺産(18か国共有) |
| 11 | ストックレ邸 | 2009年 | ブリュッセル首都圏 | (1), (2) | |
| 12 | ワロン地方の主要な鉱山遺跡 | 2012年 | ワロン地域(東西に連なる4つの遺跡) | (2), (4) | シリアル |
| 13 | ル・コルビュジエの建築作品:近代建築運動への顕著な貢献 | 2016年 | アントウェルペン(ギエット邸)ほか | (1), (2), (6) | シリアル(7か国共有) |
| 14 | 慈善のための居住地群 | 2021年 | アントウェルペン州ヴォルテル(ベルギー側)、オランダ | (2), (4) | シリアル(オランダと共有) |
| 15 | ヨーロッパの大温泉都市群 | 2021年 | リエージュ州スパ | (2), (3) | シリアル(7か国共有) |
| 16 | 第一次世界大戦(西部戦線)の慰霊と記憶の場 | 2023年 | フランドル地域(西部戦線沿い)、フランス | (3), (4), (6) | シリアル(フランスと共有) |
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表のNo.は、上の地図のピンの番号と同じです(登録年の古い順)。ここからは、地域ごとに見ていきましょう。ほかの国と共同で登録された遺産は、最後にまとめて紹介します。
ブリュッセル首都圏
ベルギーの首都ブリュッセルを含む地域です。市の中心の広場や、20世紀初めの建築家の邸宅など、都市の文化を示す遺産が3件あります。
ブリュッセルのグラン・プラス(No.3)
主に17世紀後半に建てられた、公共と私的な建物の、驚くほど統一された群です。重要な政治・商業の中心だった、当時の社会・文化生活の水準を、建築が鮮やかに示しています。
建築家ヴィクトール・オルタによる主な邸宅(ブリュッセル)(No.6)
アール・ヌーヴォーの最も初期の創始者のひとり、建築家ヴィクトール・オルタが設計した、ブリュッセルの4つの主要な邸宅(タッセル邸、ソルヴェイ邸、ヴァン・エートヴェルデ邸、オルタ邸・アトリエ)です。19世紀末の建築の、最も注目すべき先駆的な作品群です。
ストックレ邸(No.11)
銀行家で美術収集家のアドルフ・ストックレが、ウィーン分離派の代表的な建築家ヨーゼフ・ホフマンに、1905年に依頼した邸宅です。美的にも資金面でも制約をつけずに依頼し、家と庭は1911年に完成しました。
フランドル地域
ベルギー北部のオランダ語圏の地域です。中世に商業で栄えた町、女性たちの共同体、印刷の歴史を伝える遺産があります。
フランドル地方のベギン会の建物(No.1)
ベギン会は、世俗から完全に離れることなく、神に生涯を捧げた女性たちです。13世紀に、霊的・物質的な必要を満たすための、囲い込まれた共同体として、ベギン会修道院を創設しました。フランドルのベギン会の建物群は、住居、教会などで構成された建築の複合体です。
ブリュージュの歴史地区(No.5)
中世の歴史的な集落の傑出した例で、何世紀にもわたり変化しながら、歴史的な街並みが保たれています。ゴシック様式の建築が、町のアイデンティティの一部になっており、ヨーロッパの商業と文化の中心のひとつとして発展しました。
プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館とその関連施設(No.9)
ルネサンスとバロックの時代の、印刷所と出版社です。アントウェルペンは、パリ、ヴェネツィアとともに、初期ヨーロッパの印刷の三大都市のひとつで、活版印刷の発明と普及の歴史に関連しています。
ワロン地域
ベルギー南部のフランス語圏の地域です。先史時代の鉱山、ロマネスクの大聖堂、産業革命期の運河や炭鉱など、世界遺産が4件あります。
ラ・ルヴィエールとル・ルー(エノー)の中央運河の4つの閘門とその周辺環境(No.2)
歴史ある中央運河のごく短い区間にある、4つの水力式のボートリフトは、最高品質の産業の記念碑です。運河そのものと関連する構造物とともに、19世紀後半の産業景観の、保存状態がきわめて良く、完全な例となっています。
スピエンヌにある新石器時代の火打ち石の鉱山発掘地(モンス)(No.7)
スピエンヌの新石器時代の火打ち石の鉱山は、100ヘクタール以上に広がり、ヨーロッパで最大かつ最古の古代の鉱山の集中地です。採掘に使われた技術的な解決策が多様なことと、同じ時代の集落と直接結びついていることも注目されます。
トゥルネーのノートル・ダム大聖堂(No.8)
12世紀前半に建てられた大聖堂です。並外れた規模のロマネスク様式の身廊、柱頭の豊かな彫刻、5つの塔をいただく袖廊が特徴で、いずれもゴシックの先駆けとされます。
ワロン地方の主要な鉱山遺跡(No.12)
4つの遺跡が、長さ170km、幅3〜15kmの帯をなして、ベルギーを東西に横切っています。国内で最も保存状態のよい、19〜20世紀の炭鉱遺跡で、ヨーロッパの初期産業時代の、ユートピア的な建築が見られます。
複数の地域・国にまたがる遺産
ここでは、ベルギー国内の複数の地域に点在する遺産や、ほかの国と共同で登録された遺産を紹介します。
ベルギーとフランスの鐘楼群(No.4)
1999年にベルギーの32の鐘楼が登録され、2005年に、フランス北部の23基の鐘楼と、ベルギーのジャンブルーの鐘楼が加わりました。11〜17世紀に建てられ、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロックの各様式を示し、市民が自治を勝ち取った象徴でもあります。
カルパティア山脈と他のヨーロッパ地域のブナ原生林(No.10)
ブナが氷河期の終わりから数千年のうちに、ヨーロッパ全域へ広がった過程を示す、18か国にまたがる原生的なブナ林の資産群です。ベルギーでは、ブリュッセル近郊のソワーニュの森などが構成資産です。
ル・コルビュジエの建築作品:近代建築運動への顕著な貢献(No.13)
建築家ル・コルビュジエの作品のうち、7か国17資産からなる越境シリアル遺産です。ベルギーからは、アントウェルペンのギエット邸が登録されています。日本の国立西洋美術館も構成資産です。
慈善のための居住地群(No.14)
啓蒙時代の社会改革の実験を示す、越境シリアル遺産です。19世紀の貧民救済と入植のための、革新的で影響力の大きなモデルで、現在は農業の家内植民地として知られています。オランダとベルギーにまたがります。
ヨーロッパの大温泉都市群(No.15)
ヨーロッパ7か国の11の温泉保養都市からなる越境シリアル遺産で、ベルギーからはスパが登録されています。ほかにオーストリアのバーデン、フランスのヴィシー、チェコ、ドイツ、イタリア、イギリスのバースがあり、いずれも天然の鉱泉を中心に発展しました。
第一次世界大戦(西部戦線)の慰霊と記憶の場(No.16)
第一次世界大戦の西部戦線(北海からスイス国境まで約700km)沿いに点在する、139の慰霊・追悼の場です。戦死者を悼む個人墓地や、行方不明者の名を刻んだ記念碑などからなり、ベルギーとフランスにまたがります。
まとめ
ベルギーにある世界遺産一覧【2026年最新版】をご紹介しました。ベルギーのどの地域に多くの遺産があるのか、登録された世界遺産の歴史的な背景・概要を知り、旅をすることであなたの旅がより充実することを切に願っています。
ベルギーの世界遺産は、中世の商業都市や大聖堂から、アール・ヌーヴォーの邸宅、産業革命期の鉱山や運河まで、時代の幅が広いのが特徴です。また、ほかの国と共同で登録された遺産も多くあります。気になる世界遺産はあったでしょうか。思い立ったら、興味の湧く場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。
世界遺産に興味を持たれた方は、世界遺産検定に挑戦してみてはいかがでしょうか。
世界遺産検定公式HP
よくある質問

ベルギーの世界遺産はいくつありますか?
2026年10月時点で16件です。内訳は文化遺産15件、自然遺産1件(ブナ原生林)です。フランスやオランダなど、ほかの国と共同で登録された遺産も、関係する国それぞれの件数に含めて数えています。
ベルギーで最も早く登録された世界遺産は?
1998年に登録された、フランドル地方のベギン会の建物、中央運河の4つのボートリフト、ブリュッセルのグラン・プラスの3件です。
ブリュッセルにある世界遺産はどれですか?
グラン・プラス、建築家ヴィクトール・オルタによる主な邸宅(ブリュッセル)、ストックレ邸の3件です。ほかに、ブリュッセル近郊のソワーニュの森が、ブナ原生林の構成資産に含まれます。
ほかの国と共同で登録されている遺産はありますか?
あります。フランスと共有する鐘楼群と第一次世界大戦(西部戦線)の慰霊と記憶の場、オランダと共有する慈善のための居住地群、ブナ原生林(18か国)、ル・コルビュジエの建築作品(7か国)、ヨーロッパの大温泉都市群(7か国)です。
産業遺産にまつわる世界遺産はどれですか?
中央運河の4つのボートリフトとワロン地方の主要な鉱山遺跡に加え、印刷の歴史を伝えるプランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館があります。
アール・ヌーヴォーの建築はどこで見られますか?
ブリュッセルにある、建築家ヴィクトール・オルタによる主な邸宅(ブリュッセル)です。ウィーン分離派の建築家が設計した、ストックレ邸もブリュッセルにあります。






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