オーストリアの世界遺産一覧【2026年最新版】です。オーストリアには、ウィーンの歴史地区とシェーンブルン宮殿、ザルツブルクの歴史地区、ハルシュタットの文化的景観、ヴァッハウ渓谷、ゼメリング鉄道まで、12件の世界遺産があります。この記事では、オーストリアのどの地域に多くの遺産があるのか、登録された世界遺産の概要を地図と表でわかりやすく紹介します。遺産の歴史的な背景を知ってから旅をすることで、あなたの旅がより充実するでしょう。旅行や世界遺産検定の学習に役立てば幸いです。

| No. | 登録名 | 登録年 | 所在地 | 登録基準 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ザルツブルクの歴史地区 | 1996年 | ザルツブルク州 | (2), (4), (6) | |
| 2 | シェーンブルン宮殿と庭園 | 1996年 | ウィーン | (1), (4) | |
| 3 | ハルシュタット=ダッハシュタイン/ザルツカンマーグートの文化的景観 | 1997年 | オーバーエスターライヒ州、シュタイアーマルク州、ザルツブルク州 | (3), (4) | |
| 4 | ゼメリング鉄道 | 1998年 | 下オーストリア州グロッグニッツとシュタイアーマルク州の間 | (2), (4) | |
| 5 | グラーツ:歴史地区とエッゲンベルク城 | 1999年(2010年範囲拡大、2026年範囲変更) | シュタイアーマルク州グラーツ | (2), (4) | |
| 6 | ヴァッハウ渓谷の文化的景観 | 2000年 | 下オーストリア州(クレムスとメルクの町) | (2), (4) | |
| 7 | フェルテー(ノイジードル)湖の文化的景観 | 2001年 | ブルゲンラント州、ハンガリーのジェール=モション=ショプロン県 | (5) | ハンガリーと共有 |
| 8 | ウィーンの歴史地区 | 2001年 | ウィーン | (2), (4), (6) | |
| 9 | カルパティア山脈と他のヨーロッパ地域のブナ原生林 | 2007年(2011年・2017年・2021年範囲拡大) | カルカルペン国立公園など(オーストリアの構成資産) | (9) | 自然遺産(18か国共有) |
| 10 | アルプス山脈周辺の先史時代の掘立柱住居群 | 2011年 | アルプス周辺の湖畔(オーストリアの構成資産) | (4), (5) | シリアル(6か国共有) |
| 11 | ローマ帝国の境界線:ドナウのリーメス(西側部分) | 2021年(2026年範囲変更) | ニーダーエスターライヒ州など、ドイツ、スロバキア | (2), (3), (4) | シリアル(ドイツ・スロバキアと共有) |
| 12 | ヨーロッパの大温泉都市群 | 2021年 | ニーダーエスターライヒ州バーデン・バイ・ウィーン | (2), (3) | シリアル(7か国共有) |
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表のNo.は、上の地図のピンの番号と同じです(登録年の古い順)。ここからは、地域ごとに見ていきましょう。ほかの国と共同で登録された遺産は、最後にまとめて紹介します。
ウィーン
オーストリアの首都ウィーンです。ハプスブルク家の宮殿と、音楽の都として栄えた歴史地区の、2つの遺産があります。
シェーンブルン宮殿と庭園(No.2)
18世紀から1918年まで、ハプスブルク家の皇帝の居所でした。建築家ヨハン・ベルンハルト・フィッシャー・フォン・エルラッハとニコラウス・パカッシが設計し、優れた装飾美術に満ちています。庭園には、1752年に造られた世界初の動物園もあります。
ウィーンの歴史地区(No.8)
ケルト人とローマ人の初期の集落から、中世とバロックの都市、オーストリア=ハンガリー帝国の首都へと発展した町です。ウィーン古典派の偉大な時代から20世紀初頭まで、ヨーロッパの主要な音楽の中心地として、重要な役割を果たしました。
下オーストリア州・シュタイアーマルク州
オーストリア東部の、ドナウ川とアルプスの東端にある州です。ワインの産地の文化的景観、アルプスを越える鉄道、ハプスブルク家と貴族の都市の遺産があります。
ゼメリング鉄道(No.4)
1848〜1854年に、41kmにわたる高い山岳地帯に建設された鉄道で、鉄道建設の先駆けの時期の、最も偉大な土木の偉業のひとつです。トンネルや高架橋などの水準が高かったため、現在まで使われ続けています。
グラーツ:歴史地区とエッゲンベルク城(No.5)
グラーツの歴史地区とエッゲンベルク城は、ハプスブルク家が長く存在したことと、主要な貴族の家が文化・芸術に果たした役割の影響を受けた、中央ヨーロッパの都市複合体の、生きた遺産の模範です。
ヴァッハウ渓谷の文化的景観(No.6)
メルクとクレムスの間の、ドナウ川の渓谷に広がる、視覚的に質の高い景観です。修道院、城、廃墟などの建築、町や村の都市計画、主にブドウ栽培のための農地の利用など、さまざまな痕跡が、完全な形で目に見える状態で残っています。
ザルツブルク州・オーバーエスターライヒ州
オーストリア西部から中北部の、湖と山の多い地域です。司教大公の都市と、塩の産地の文化的景観があります。
ザルツブルクの歴史地区(No.1)
中世から、司教大公が支配する都市国家だった19世紀までに築かれた、非常に豊かな都市構造を保っています。フランボワイヤン・ゴシックの芸術が多くの職人や芸術家を引きつけ、のちには、モーツァルトの生誕地としても広く知られるようになりました。
ハルシュタット=ダッハシュタイン/ザルツカンマーグートの文化的景観(No.3)
ザルツカンマーグートの壮麗な自然の景観の中で、人の営みは先史時代から始まりました。岩塩は、早くも紀元前2千年紀から採掘され、この資源が、20世紀半ばまでの地域の繁栄の基盤となりました。
複数の州・国にまたがる遺産
ここでは、オーストリア国内の複数の州にまたがる遺産や、ほかの国と共同で登録された遺産を紹介します。
フェルテー(ノイジードル)湖の文化的景観(No.7)
フェルテー(ノイジードル)湖の周辺は、8千年にわたって、さまざまな文化の出会いの場でした。人間の活動と自然環境の共生による、多様な景観が、その歴史を示しています。オーストリアとハンガリーが共同で登録しました。
カルパティア山脈と他のヨーロッパ地域のブナ原生林(No.9)
ブナが氷河期の終わりから数千年のうちに、ヨーロッパ全域へ広がった過程を示す、18か国にまたがる原生的なブナ林の資産群です。オーストリアでは、アルプスの国立公園などが構成資産です。
アルプス山脈周辺の先史時代の掘立柱住居群(No.10)
紀元前5000年〜500年ごろ、アルプス周辺の湖畔・河畔・湿地に築かれた、先史時代の杭上住居(掘立柱住居)の遺跡111か所からなる資産です。スイス、オーストリア、フランス、ドイツ、イタリア、スロベニアの6か国にまたがります。
ローマ帝国の境界線:ドナウのリーメス(西側部分)(No.11)
ローマ帝国のドナウ川の国境線の、ほぼ600kmにわたる区間です。地中海を取り巻いていた、ローマ帝国の広大な国境線の一部をなし、ドナウ・リーメス(西側部分)として、複数の国にまたがって登録されています。
ヨーロッパの大温泉都市群(No.12)
ヨーロッパ7か国の11の温泉保養都市からなる越境シリアル遺産で、オーストリアからはバーデン・バイ・ウィーンが登録されています。ほかにベルギーのスパ、フランスのヴィシー、チェコ、ドイツ、イタリア、イギリスのバースがあり、いずれも天然の鉱泉を中心に発展しました。
まとめ
オーストリアにある世界遺産一覧【2026年最新版】をご紹介しました。オーストリアのどの地域に多くの遺産があるのか、登録された世界遺産の歴史的な背景・概要を知り、旅をすることであなたの旅がより充実することを切に願っています。
オーストリアの世界遺産は、ハプスブルク家の宮殿や音楽の都ウィーンといった華やかな歴史と、ドナウ川やアルプスの自然のなかで育まれた文化的景観が組み合わさっています。気になる世界遺産はあったでしょうか。思い立ったら、興味の湧く場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。
世界遺産に興味を持たれた方は、世界遺産検定に挑戦してみてはいかがでしょうか。
世界遺産検定公式HP
よくある質問

オーストリアの世界遺産はいくつありますか?
2026年10月時点で12件です。内訳は文化遺産11件、自然遺産1件(ブナ原生林)です。ハンガリーやドイツなど、ほかの国と共同で登録された遺産も、関係する国それぞれの件数に含めて数えています。
オーストリアで最も早く登録された世界遺産は?
1996年に登録された、ザルツブルクの歴史地区と、シェーンブルン宮殿と庭園の2件です。
ウィーンにある世界遺産はどれですか?
ウィーンの歴史地区と、シェーンブルン宮殿と庭園の2件です。ハプスブルク家の宮殿と、音楽の都として栄えた歴史地区が登録されています。
ほかの国と共同で登録されている遺産はありますか?
あります。ハンガリーと共有するフェルテー(ノイジードル)湖の文化的景観のほか、ブナ原生林(18か国)、アルプス山脈周辺の先史時代の掘立柱住居群(6か国)、ローマ帝国の境界線(ドナウのリーメス、西側部分)、ヨーロッパの大温泉都市群(7か国)があります。
鉄道や産業にまつわる世界遺産はありますか?
あります。ゼメリング鉄道は、1848〜1854年に建設された、鉄道建設の先駆けの時期の土木の偉業です。また、ハルシュタット=ダッハシュタイン/ザルツカンマーグートは、岩塩の採掘による繁栄を伝える文化的景観です。
ワインや農業にまつわる世界遺産はありますか?
ドナウ川沿いのヴァッハウ渓谷の文化的景観は、主にブドウ栽培のための農地を含みます。フェルテー(ノイジードル)湖の文化的景観も、農村の景観が評価されています。






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