世界遺産検定1級を目指す学習者に向けて、8万枚を超える木版経典「八萬大蔵経」を保管する 「海印寺大蔵経板殿」の基礎データを整理した大辞典エントリーです。登録対象が海印寺という 寺院全体ではない点が、識別のポイントです。
基礎データ
| UNESCO登録名 | 海印寺大蔵経板殿(英語名: Haeinsa Temple Janggyeong Panjeon, the Depositories for the Tripitaka Koreana Woodblocks) |
|---|---|
| 所在地 | 大韓民国・慶尚南道陜川郡(伽耶山) |
| 登録年 | 1995年(第19回世界遺産委員会) |
| 登録基準 | (iv)(vi) |
登録対象は「海印寺全体」ではなく「大蔵経板殿」であることに注意
海印寺は伽耶山にある大規模な寺院ですが、世界遺産の登録対象は寺院全体ではなく、 八萬大蔵経の版木を保管する4棟の建物「大蔵経板殿」(南北に並ぶ長大な修多羅蔵・法宝殿と、 東西の小規模な寺刊板殿2棟)です。1237年から1248年にかけて彫られた8万枚以上の版木を、 15世紀の建立以来500年以上にわたり、自然換気と湿度調整だけで腐食から守り続けている、 建築的な保存科学の到達点が評価されています。なお版木そのものは、この世界遺産とは別に 「世界の記憶(Memory of the World)」に登録されている点にも注意しましょう。
顕著な普遍的価値(OUV)・登録基準
海印寺大蔵経板殿は次の2つの基準で評価されています。
- 基準(iv):木版経典を保存するために開発された、自然換気・湿度調整システムを備えた独自の建築様式を示す顕著な例。
- 基準(vi):モンゴル軍の侵略という国難を乗り越えようとした仏教の願いを象徴する、東アジアの精神史における重要な文化遺産。
各基準の詳しい根拠(自然換気の具体的な仕組み、大蔵経が彫られた歴史的経緯など)は、 試験対策記事で詳しく解説しています。
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よくある質問

八萬大蔵経の版木そのものも世界遺産ですか?
「ユネスコに登録されている」という点では同じですが、建物が世界遺産で、中の版木は世界の記憶という異なるカテゴリーに登録されています。
大蔵経板殿はどうやって版木を保存しているのですか?
機械設備を一切使わず、建物の窓の配置や床下の構造(木炭・塩などを敷き詰める)による自然な換気・湿度調整だけで、15世紀の建立以来500年以上にわたり版木の腐食・虫害を防いでいます。


