国立西洋美術館:ル・コルビュジエが遺した世界遺産建築の魅力と見どころ

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目次

はじめに

ル・コルビュジエの建築作品‐近代建築運動への顕著な貢献‐(下の地図の⑳)における日本の構成資産としては、東京都台東区上野に位置する国立西洋美術館であり、世界遺産(文化遺産)に登録されています。ル・コルビュジエの建築作品‐近代建築運動への顕著な貢献‐について、解説いたします。旅行の計画に役立つことに役立ち、あなたの旅がより充実することを切に願っています。

ル・コルビュジエとは?

近代建築の巨匠:その思想と哲学

ル・コルビュジエ(Le Corbusier, 1887-1965)は、20世紀に最も大きな影響を与えた建築家の一人であり、「近代建築の三大巨匠」(ミース・ファン・デル・ローエ、フランク・ロイド・ライトと共に)の一人として広く知られています。スイスに生まれ、フランスを中心に活動した彼は、建築、都市計画、家具デザイン、絵画など多岐にわたる分野で革新的なアイデアを提示し、現代社会の建築や都市のあり方に決定的な影響を与えました。

彼の思想の根底には、機能性、効率性、そして大量生産を重視するモダニズムの哲学がありました。彼は、工業化時代における新しいライフスタイルに対応した建築と都市の姿を模索し、「住宅は住むための機械である(A house is a machine for living in)」という有名な言葉に象徴されるように、合理性と機能性を追求しました。これは、装飾過多な伝統的な建築様式からの脱却を意味し、シンプルで無駄のない、清潔で明るい空間を提唱しました。

また、彼は建築を単なる個別の建物の設計にとどめず、都市全体のあり方にも深く関心を持ちました。彼は、現代社会の複雑な問題を解決するためには、建築と都市計画を一体として考えるべきだと主張し、機能分離(居住、労働、レクリエーション、交通)に基づいた都市の再構築を提案しました。彼の都市計画は、時に批判も浴びましたが、20世紀の都市開発に多大な影響を与えました。

ル・コルビュジエは、建築を社会変革の道具と捉え、人々の生活の質を向上させるための手段であると考えていました。彼の哲学は、今日の持続可能な建築や都市計画の議論にも通じる普遍的な要素を含んでいます。

「近代建築の五原則」

ル・コルビュジエが提唱した「近代建築の五原則」は、彼のモダニズム建築の思想を具体的に示したものであり、20世紀の建築に決定的な影響を与えました。これは、従来の建築における構造やデザインの制約を打ち破り、新しい建築の可能性を開くことを目的としていました。

  1. ピロティ (Les pilotis): 建物を細い柱(ピロティ)で持ち上げ、1階部分を駐車場や庭園など、自由に使える公共空間として解放する考え方です。これにより、地上の湿気から建物を保護し、建物と自然の連続性を生み出しました。
  2. 屋上庭園 (Le toit-jardin): 平坦な屋根を庭園として利用する考え方です。これにより、失われた地上部分の緑を補い、建物の断熱効果を高めるとともに、住民に新しいレクリエーション空間を提供しました。
  3. 自由な平面 (Le plan libre): 柱と壁を構造的に分離することで、壁を非耐力壁とし、間仕切りを自由に配置できる平面計画を可能にする考え方です。これにより、空間の柔軟性が高まり、住む人のニーズに応じた多様な間取りが実現可能になりました。
  4. 自由なファサード (La façade libre): 柱が建物の内部にあるため、外部の壁(ファサード)は構造的な役割から解放され、自由にデザインできるという考え方です。窓を連続させたり、壁面を自由に構成したりすることが可能になり、建築の表現の幅が広がりました。
  5. 横長の窓(水平連続窓) (La fenêtre en longueur): 柱と壁の構造からの解放により、壁全体に横長の窓を設置できるという考え方です。これにより、室内に均質な光を取り入れ、外の景色をパノラマのように楽しむことが可能になりました。

これらの原則は、彼の代表作であるサヴォア邸などで具体的に実践され、その後の近代建築に大きな影響を与えました。

世界遺産「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」の概要

2016年、ル・コルビュジエの建築作品は、その革新性と普遍的な価値が認められ、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。この世界遺産は、単一の建物ではなく、7カ国(フランス、スイス、ベルギー、ドイツ、アルゼンチン、インド、日本)に点在する17の建築作品から構成されています。

この世界遺産は、ル・コルビュジエが提唱した「近代建築の五原則」や、新しい建築材料(鉄筋コンクリートなど)の可能性を最大限に引き出した革新的なデザイン、そして住居から都市計画まで多様な機能を持つ建築が、いかにして国際的な近代建築運動に貢献したかを明確に示しています。日本の国立西洋美術館も、この世界遺産の一部として登録されており、その普遍的な価値が改めて認識されています。

国立西洋美術館は、東京都台東区上野に位置し、スイス出身の建築家であるル・コルビュジエの作品の1つです。

1.概要
  • 登録基準(i)(ii)(vi)が適用されている。
    (i) 人類の創造的才能を表現する傑作であること:彼の作品は、20世紀の建築において最も創造的で革新的なものと評価されています。
  • (ii) 建築・科学技術・記念碑的芸術・都市計画・景観設計の発展に、ある期間または世界の文化圏において、顕著な影響を与えたこと:彼の提唱した近代建築の理念と実践は、国際的な建築運動に多大な影響を与え、その後の建築や都市のあり方を根本的に変えました。
  • (vi) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的・文学的作品と直接または明白な関連があること:彼の作品は、20世紀における社会、技術、文化の変革期における新しい生活様式や思考を反映し、表現しています。
  • 7か国17の構成資産、日本初のトランスバウンダリー、世界初のトランスコンチネンタルサイトとして登録。
  • 近代建築の五原則」「モデュロール」「ドミノ・システム」などを提唱した。
  • 五原則:①ピロティ、②水平連続窓、③屋上庭園、④自由な平面、⑤自由なファザードからなる。
  • 五原則の完成形は1928年設計のサヴォワ邸である。
  • 西洋建築は壁で建物を支えてきたが、柱で支える建築構造を推進した。
  • 国立西洋美術館「無限成長美術館」の概念が用いられている、渦巻き状に移動し鑑賞、将来外側に増築を構想した。
  • 自然光を取り込む窓(現在は蛍光灯)が取り入れられている。
  • 1996年に地下基礎と屋外の彫刻品に免震工事が施された。
2.歴史
  • 1887年スイスのラ・ショー・ド・フォンで生まれ、家業時計製造のため彫刻・彫金を学ぶ。
  • 1917年活動拠点をパリに移し、数々の建築作品を造り名を馳せる。
  • 日本の3大弟子:前川國男、坂倉準三、吉阪隆正
  • 1959年に国立西洋美術館が建てられた(実業家の松方幸次郎が欧州で集めた「松方コレクション」展示用)
3.構成資産の概要
概要
日本(1)

設計決定1955年:国立西洋美術館:「無限成長美術館」、「水平連続窓」以外実現

フランス(10)設計決定1923年:ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸:ピロティ初登場のコルビジェ初期代表作
設計決定1924年:ぺサックの集合住宅:労働者宅地開発、ピンクなどカラフルな街区
設計決定1928年:サヴォワ邸と庭師小屋:五原則をすべて満たす代表作
設計決定1931年:ポルト・モリト―の集合住宅:最上階と屋上を住居とアトリエにした
設計決定1945年:マルセイユのユニテ・ダビタシオン:「輝く都市」具現化の8階建集合住宅
設計決定1946年:サン・ディエの工場:労働環境を変革する「緑の工場」のプロトタイプ
設計決定1950年:ロンシャンの礼拝堂:五原則から離れ自由を追求した後期代表作
設計決定1951年:カップ・マルタンの休暇小屋:コルビジェが妻のために建てた別荘
設計決定1953年:ラ・トゥーレットの修道院:「波動式」というリズミカルな窓割が採用
設計決定1953~1965年:フィルミニの文化の家:生前に完成した最後の作品、複合施設
スイス(2)

設計決定1923年:レマン湖畔の小さな家:コルビジェが自分の両親のために設計
設計決定1930年:イムーブル・クラルテ:鉄骨造の集合住宅。ガラス多用の光ある建築

ドイツ(1)

設計決定1927年:ヴァイセンホフ・ジードルングの住宅 :2世帯用と1世帯用の2棟

ベルギー(1)

設計決定1926年:ギエット邸:画家のアトリエ兼住宅。安価大量生産の「シトロアン住宅」

アルゼンチン(1)

設計決定1949年:クルチェット邸:映画「ル・コルビュジェの家」の舞台

インド(1)

設計決定1952年:チャンディガールのキャピトル・コンプレックス:唯一実現したコルビュジェの都市計画、ヒマラヤ山麓、首都機能、商業、教育、住居などの街区

国立西洋美術館とは?

国立西洋美術館は、東京都台東区の上野公園内に位置する、ル・コルビュジエ設計の貴重な建築物であり、西洋美術の殿堂として知られています。

ル・コルビュジエの建築作品と世界遺産登録

国立西洋美術館の本館は、20世紀を代表する建築家であるル・コルビュジエ(Le Corbusier, 1887-1965)によって設計されました。彼は、機能性、合理性、そして新しいライフスタイルに対応した建築を追求した近代建築の巨匠として世界的に知られています。

この美術館は、ル・コルビュジエが提唱した「近代建築の五原則」が随所に具現化された傑作の一つであり、彼の建築思想を色濃く反映しています。2016年には、ル・コルビュジエが手掛けた世界7カ国17作品で構成される**「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」**として、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。日本の国立西洋美術館も、この世界遺産の一部としてその価値が国際的に認められています。

日本におけるモダニズム建築の象徴

国立西洋美術館は、日本におけるモダニズム建築の象徴的な存在です。戦後、日本に初めて本格的な近代建築の理念と実践が持ち込まれた重要な事例の一つであり、その後の日本の建築界に多大な影響を与えました。

この美術館は、単なる美術作品を収蔵・展示する施設としてだけでなく、建築そのものが展示物であり、ル・コルビュジエの思想を直接体験できる場となっています。その合理的で機能的なデザイン、工業的な素材の活用、そして空間の自由な構成は、当時の日本の建築家や一般の人々に大きな衝撃と影響を与え、日本の近代建築の発展に貢献しました。

収蔵品と美術館の役割

国立西洋美術館は、ル・コルビュジエ建築という魅力だけでなく、その豊かな収蔵品によっても高い評価を受けています。

主要な収蔵品は、実業家・松方幸次郎(1866-1950)がヨーロッパで収集した膨大なコレクション(通称:松方コレクション)が核となっています。このコレクションは、第二次世界大戦後にフランス政府に接収されましたが、その後、日本に返還される際に美術館の建設が決定し、ル・コルビュジエに設計が依頼されました。

美術館の役割は、この松方コレクションを中心とした西洋美術作品を収集、保管、研究し、一般公開することです。これにより、日本の人々が西洋美術に触れる機会を提供し、文化的な交流を促進する重要な役割を担っています。

ル・コルビュジエ建築としての見どころ

国立西洋美術館は、美術作品を鑑賞するだけでなく、建物そのものがル・コルビュジエの建築思想が凝縮された見どころ満載の空間です。

「無限成長美術館」構想

ル・コルビュジエは、美術館が将来のコレクション増加に対応できるよう、**「無限成長美術館(Museum of Unlimited Growth)」**という独自の構想を提唱しました。

  • 特徴: 中央の展示室から螺旋状に展示空間が広がり、必要に応じて外側に向かって増築できる仕組みになっています。これにより、柔軟な拡張性を持ちながら、一貫した展示動線を維持することが可能です。
  • 実例: 国立西洋美術館では、この構想の一部が実現されており、本館の中心部にある広大な吹き抜け空間から、展示室が渦巻き状に配置されているのが見て取れます。増築計画自体は実現しませんでしたが、この思想は現代の美術館建築にも影響を与えています。

ピロティ

「近代建築の五原則」の一つであるピロティは、国立西洋美術館の大きな特徴の一つです。

  • 特徴: 本館の1階部分が細い柱(ピロティ)によって持ち上げられ、開かれた空間となっています。これにより、地上部分が自由に使える公共空間として解放され、来館者が建物の中に入る前に、外部空間を通り抜けることができます。
  • 効果: 地上から建物への連続性を生み出し、開放感と軽やかさを与えています。また、災害時の避難経路としても機能し、地面の湿気から建物を守る役割も果たします。

本館の自由な平面と自由なファサード

ル・コルビュジエの「近代建築の五原則」の核心部分をなす自由な平面自由なファサードも、国立西洋美術館で見事に表現されています。

  • 自由な平面: 構造体である柱が内部に独立して配置されているため、壁が構造的な役割から解放され、間仕切りを自由に配置できます。これにより、展示空間のレイアウトを柔軟に変更できる利点があります。美術館の展示室が多様な形と広がりを持っているのは、この自由な平面の恩恵です。
  • 自由なファサード: 外部の壁(ファサード)も構造的な制約から解放されるため、自由にデザインすることが可能です。国立西洋美術館の外壁は、ガラス面とコンクリート面が多様な比率で配置され、表情豊かな外観を作り出しています。

自然光を取り込む工夫

ル・コルビュジエは、自然光を建築に取り込むことを重視しました。国立西洋美術館でも、その工夫が随所に見られます。

  • トップライトと吹き抜け: 本館の中心にある吹き抜け空間の上部には、大きなトップライト(天窓)が設けられており、自然光が展示室全体に降り注ぎます。これにより、絵画や彫刻が自然な光の下で鑑賞できるよう配慮されています。
  • 横長の窓(水平連続窓): 「近代建築の五原則」の一つである横長の窓も効果的に配置され、外部の風景を内部に取り込みながら、均質な光を室内に供給します。

外壁の仕上げと素材感(打放しコンクリート)

国立西洋美術館の最大の特徴の一つは、打放しコンクリート(コンクリート打ちっ放し)が外壁の主要な素材として用いられている点です。

  • 特徴: コンクリートの型枠を外したそのままの状態で仕上げられており、コンクリート本来の質感がむき出しになっています。これは、ル・コルビュジエが提唱した「ブルータリズム(Brutalism)」と呼ばれる建築様式の特徴の一つで、装飾を排し、素材そのものの美しさと力強さを追求するものです。
  • 効果: 構造材と仕上げ材を一体化させることで、簡素でありながらも力強く、彫刻的な存在感を放っています。年月を経るごとにコンクリートの表情が変化し、独特の味わいを醸し出しているのも魅力です。

常設展示と企画展示の魅力

国立西洋美術館は、その建築的価値だけでなく、充実したコレクションによっても美術愛好家を魅了しています。

松方コレクションと西洋美術史

美術館の核となるのは、実業家・松方幸次郎が20世紀初頭にヨーロッパで収集した美術品、通称「松方コレクション」です。

  • 特徴: マツカタコレクションは、ロダンをはじめとする彫刻、モネ、ルノワールといった印象派の絵画、さらにはゴッホ、ゴーギャン、ピカソといった近現代の巨匠の作品まで、多岐にわたります。
  • 西洋美術史: このコレクションを軸に、中世末期から20世紀初頭にかけての西洋美術の主要な流れを体系的にたどることができます。絵画、彫刻、素描、版画など、幅広いジャンルの作品が展示されており、西洋美術の発展を理解する上で非常に重要なコレクションです。

ロダン作品の屋外展示

国立西洋美術館を象徴する風景の一つが、オーギュスト・ロダン(Auguste Rodin)の傑作が屋外に展示されていることです。

  • 主な作品:
    • 「考える人」:本館前庭に設置されており、来館者を迎える美術館のシンボルとなっています。
    • 「カレーの市民」:ロダンの代表作の一つで、群像彫刻の傑作として知られています。そのドラマチックな表現は、訪れる人々に強い印象を与えます。
    • 「地獄の門」:巨大なブロンズの門で、ロダンの集大成とも言える作品です。無数の人物像が地獄の苦悩を表現しており、その迫力に圧倒されます。
  • 魅力: これらの彫刻は、自然光の下で様々な表情を見せ、見る時間や季節によって異なる印象を与えます。ピロティの空間や緑豊かな庭と一体となり、建物と美術が融合した独特の鑑賞体験を提供しています。

印象派から20世紀美術まで

常設展示は、松方コレクションを基盤としつつも、その後も収集された作品によって西洋美術の幅広い時代をカバーしています。

  • 印象派: クロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、エドガー・ドガなど、光と色彩の表現を追求した印象派の作品群は、特に人気が高いです。モネの「睡蓮」シリーズなども見どころの一つです。
  • ポスト印象派: フィンセント・ファン・ゴッホ、ポール・ゴーギャンなどの作品を通して、印象派以降の美術の多様な展開をたどることができます。
  • 20世紀美術: パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラックといったキュビスムの作品や、アンリ・マティスなどのフォーヴィスム作品まで、20世紀初頭の美術の動向を示す重要な作品も収蔵されています。

常設展だけでも十分に見応えがありますが、国立西洋美術館では、国内外の美術館と連携した多様な企画展示も定期的に開催されています。これにより、特定のテーマやアーティストに焦点を当てた、より深く専門的な美術鑑賞の機会が提供され、来館者に常に新しい発見と感動を与え続けています。

国立西洋美術館へのアクセスと周辺情報

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国立西洋美術館

国立西洋美術館は、上野公園内に位置しており、複数の駅からアクセス可能です。

最寄り駅と交通手段

  • JR上野駅 公園口: 徒歩約1分。公園口を出てすぐ目の前です。
  • 東京メトロ銀座線・日比谷線 上野駅: 徒歩約5分。
  • 京成線上野駅: 徒歩約7分。

上野駅はJR、地下鉄、私鉄各線が集まるターミナル駅であり、都内各地からのアクセスが非常に便利です。

ここでは、国立西洋美術館を対象に記載しています。
700円程度かかります。(東京駅から日帰りで入館料500円を含む基準)

東京から国立西洋美術館への行き方は、以下の通りです。

1.電車

上野公園内の他の文化施設

国立西洋美術館がある上野公園内には、数多くの文化施設が集まっており、一日かけて芸術や文化に触れることができます。

  • 東京国立博物館: 日本の美術、歴史、考古学に関する日本最大の博物館。
  • 東京都美術館: 多様な企画展を開催する美術館。
  • 上野動物園: パンダで有名な動物園。
  • 国立科学博物館: 科学技術と自然史に関する博物館。
  • 上野の森美術館: 様々な企画展を開催する美術館。

これらの施設は、国立西洋美術館から徒歩圏内にあり、美術館巡りと合わせて楽しむことができます。

開館時間と事前予約

  • 開館時間: 午前9時30分~午後5時30分(入館は午後5時まで)。金・土曜日は午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)。
  • 休館日: 月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌日休館)、年末年始。
  • 事前予約: 常設展は予約不要ですが、企画展は日時指定予約制の場合があります。公式サイトで最新情報を確認してください。

国立西洋美術館を巡るヒント

国立西洋美術館をより深く楽しむためのヒントをご紹介します。

建築と美術の両方を楽しむ視点

国立西洋美術館は、ル・コルビュジエの建築作品としても非常に価値があります。美術作品だけでなく、建物の構造、空間構成、自然光の取り入れ方など、建築的な視点からも鑑賞してみましょう。ピロティ、自由な平面、打放しコンクリートなどの特徴に注目すると、ル・コルビュジエの思想をより深く理解できます。

写真撮影のマナー

常設展は基本的に写真撮影可能ですが、フラッシュの使用や三脚の使用は禁止されています。企画展は撮影不可の場合がありますので、展示室内の指示に従ってください。他の鑑賞者の迷惑にならないよう、配慮して撮影しましょう。

ガイドツアーや音声ガイドの活用

美術館では、ボランティアによるガイドツアーや、音声ガイド(日本語、英語、中国語、韓国語)が提供されています。これらを活用することで、作品の背景や建築に関する知識を深め、より充実した鑑賞体験を得ることができます。

観光に必要な日数

東京からは、日帰りで行けます。HISホームページクラブツーリズムを参照ください。
また、現地のアクティビティは、アクティビティジャパンアソビュー!を参照ください。

国立西洋美術館は、日本で唯一の西洋美術専門の国立機関です。こちらの美術館では、印象派画家たちの作品を中心に約6,000点の絵画が展示されています1。

以下は、国立西洋美術館を訪れる際のおすすめコースと見どころです。

・キリスト教がテーマの絵画
 「聖三位一体、聖母マリア、聖ヨハネと寄進者」と呼ばれる絵画は、妻と娘の幸福を祈るために寄贈された作品です。キリスト教の背景や宗教観を知りながら鑑賞できます。
小企画展: 特定のテーマに沿った絵画や作品を期間限定で展示している企画展も魅力的です。
・ロダンの彫刻作品
 館内や建物前の庭で、有名な彫刻家ロダンの作品を鑑賞できます。
有名画家たちの作品: モネ、ゴッホ、ピカソなど、美術の教科書に載るような作品も展示されています。
・美術館内の施設
 美術館内にはミュージアムショップやレストランもあり、ゆっくりと楽しむことができます。

周辺には上野恩賜公園や上野動物園、国立科学博物館などもあり、観光スポットが集まっています。美術を身近に感じられる国立西洋美術館へ足を運んでみてください。

詳細は以下のページを参照ください。
国立西洋美術館

おすすめな宿

東京でおすすめな宿をランキング形式で紹介します。

まとめ

ル・コルビュジエの建築作品‐近代建築運動への顕著な貢献‐への行き方・費用・観光に必要な日数・ベストシーズン・世界遺産の内容について、解説してきました。ポイントを以下にまとめます。

・旅行にかかる費用は、東京から日帰りで700円程度です。
・7か国17の構成資産、日本初のトランスバウンダリー、世界初のトランスコンチネンタルサイトとして登録。
・「近代建築の五原則」「モデュロール」「ドミノ・システム」などを提唱した。
・五原則:①ピロティ、②水平連続窓、③屋上庭園、④自由な平面、⑤自由なファザードからなる。
・五原則の完成形は1928年設計のサヴォワ邸である。
西洋建築は壁で建物を支えてきたが、柱で支える建築構造を推進した。
・国立西洋美術館「無限成長美術館」の概念が用いられている、渦巻き状に移動し鑑賞、将来外側に増築を構想した。
・自然光を取り込む窓(現在は蛍光灯)が取り入れられている。
・1996年に地下基礎と屋外の彫刻品に免震工事が施された。

旅行することで様々な経験が出来て、人生が豊かになることでしょう。思い立ったら、興味の沸く場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。

世界遺産に興味を持たれた方は、世界遺産検定に挑戦してみてはいかがでしょうか。
世界遺産検定公式HP

よくある質問

入館料はいくらですか?

常設展の観覧料は、一般・大学生・高校生は有料(700円程度)ですが、中学生以下は無料です。企画展の観覧料は、展覧会ごとに異なります。団体割引や各種手帳をお持ちの方への割引もあります。詳細は公式サイトをご確認ください。

事前予約は必要ですか?

常設展は、通常は事前予約不要です。ただし、企画展は、日時指定予約制の場合が多いです。特に人気の展覧会や混雑が予想される時期(ゴールデンウィーク、お盆、年末年始など)は、公式サイトで最新情報を確認し、事前に予約することをおすすめします。

所要時間はどのくらいですか?

常設展のみ: 約1時間~1時間30分程度。じっくり鑑賞したり、建築も細部まで見たりする場合は2時間以上かかることもあります。
企画展のみ: 約1時間~2時間程度。
常設展と企画展の両方: 約3時間~4時間以上。時間に余裕を持って計画することをおすすめします。

館内にレストランやカフェはありますか?

はい、本館地下2階に「CAFÉすいれん」があります。軽食やドリンク、展覧会にちなんだ特別メニューなどを楽しめます。また、屋外にも休憩スペースがあります。

お土産はどこで買えますか?

本館地下1階にミュージアムショップがあります。展覧会グッズ、収蔵品をモチーフにした商品、書籍、文具など、幅広いアイテムを取り揃えています。

館内で写真撮影はできますか?

常設展は、個人での鑑賞目的に限り写真撮影が可能です(フラッシュ、三脚、自撮り棒の使用は不可)。ただし、企画展は、基本的に撮影禁止です。展示室内や作品ごとの表示に従ってください。他の鑑賞者の迷惑にならないよう、マナーを守って撮影しましょう。

音声ガイドはありますか?

はい、常設展・企画展ともに音声ガイドが提供されている場合があります。日本語の他、英語、中国語、韓国語に対応していることも多いです。詳細や料金については、美術館のインフォメーションカウンターでお尋ねください。

バリアフリー対応はしていますか?車椅子での利用は可能ですか?

国立西洋美術館は、車椅子の方でも利用しやすいよう配慮されています。

  • 車椅子対応トイレやエレベーターが完備されています。
  • 車椅子の貸し出しも行っています(数に限りがあります)。
  • 本館の一部に段差がある箇所もありますが、基本的にはスロープやエレベーターで移動可能です。 詳細や、特別な配慮が必要な場合は、事前に美術館に問い合わせることをおすすめします。

再入場はできますか?

通常、チケットをお持ちであれば、当日に限り再入場が可能です。入口でスタッフに再入場したい旨を伝え、チケットを提示してください。

上野公園の他の施設も合わせて回りたいのですが、おすすめのルートはありますか?

上野公園は文化施設が集まっているので、効率よく回るには事前の計画がおすすめです。

  • 半日コース: 国立西洋美術館(2-3時間)+東京国立博物館(2-3時間)または上野動物園(2-3時間)。
  • 一日コース: 国立西洋美術館+東京国立博物館+国立科学博物館など、興味のある施設を2~3箇所組み合わせるのが良いでしょう。 各施設の開館時間や休館日を確認し、効率的なルートを計画してください。
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