知床への行き方・費用・観光に必要な日数・ベストシーズン・世界遺産の価値

2023年12月12日

 

知床への行き方・費用・観光に必要な日数・ベストシーズン・世界遺産の価値

 

管理人
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知床(上の地図の⑬)は美しい自然景観を備え、世界遺産(自然遺産)に登録されています。魅力的な知床への行き方・費用・観光に必要な日数・ベストシーズン・世界遺産の内容について、解説いたします。旅行の計画に役立つことに役立ち、あなたの旅がより充実することを切に願っています。



知床への行き方

 
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旅行に行く時期にもよりますが、繁忙期(GW、夏休み、冬休み等)を外した安い時期の1人旅で4万円~7万円程度かかります。(1泊2日基準)

東京から知床への行き方は、飛行機一択でしょう。新幹線で函館まで行って、そこから知床にアクセスする方法も取れますが、時間的な余裕がある方でゆっくりのんびり旅がしたい方は良いですが、移動に時間がかかりすぎます。

航空券の予約は、エアトリ

女満別空港からの行き方

 ・女満別空港から知床(ウトロ)まで
  レンタカー:約2時間15分、98KM
  斜里バス:約2時間15分

中標津空港からの行き方

 ・中標津空港から知床(ウトロ)まで
  レンタカー:約2時間15分、98KM

中標津空港からはJRはないので、全て路線バスでの移動となります。
また、知床峠を通る羅臼町とウトロ間のバスは、6月~10月頃の期間限定の運行となりますので、公共交通機関を利用する場合は、女満別空港からのアクセスが良いと思います。

釧路空港からの行き方

 ・釧路空港から知床(ウトロ)まで
  レンタカー:約3時間30分、180KM
  バス:45分(空港⇒釧路駅)+JR:2時間15分(釧路駅⇒知床斜里駅)+バス:1時間(知床斜里駅⇒知床(ウトロ)):合計約4時間

観光に必要な日数

知床観光の一般的なスケジュールは、訪れたい場所にもよりますが1泊2日~2泊3日となります。
散策を楽しめる知床五湖、オシンコシンの滝、カムイワッカ湯の滝、プユニ岬などを含む知床八景、雄大な景色を楽しめる観光船、ウニ、カニ、鮭、ホタテ、鹿肉など知床の大自然から生み出されるグルメなど、ここにしかない魅力がぎゅっと凝縮しています。

国内ツアーはHISホームページクラブツーリズムを参照ください。
また、現地のアクティビティは、アクティビティジャパンアソビュー!を参照ください。

以下、知床八景についてご紹介します。

知床五湖

知床五湖とは、北海道・斜里町にある5つの湖の総称です。原生林に囲まれた5つの湖には、一湖、二湖、三湖、四湖、五湖とそれぞれに名前がついており、世界自然遺産にも登録されている。知床五湖は、知床連山の麓にある大小五つの湖沼を指し、知床を代表する観光地です。

これらの神秘的な湖は、多くの野生動物の生息地でもあります。ヒグマの爪痕やクマゲラの食痕など、知床の自然の豊かさを実感できる場所です。知床五湖には「2つの歩き方」があります。

1.高架木道
 シーズンを通して無料で安全に散策できます。
2.地上遊歩道
 訪れる時期によって散策条件が異なりますが、原生の自然を存分に楽しむことができます。

知床五湖では海や森、山や湖などの美しい景色を一度に楽しむことができ、自然豊かな世界自然遺産知床を象徴する景勝地として知られています。

知床五湖 二つの歩き方|環境省

オシンコシンの滝

オシンコシンの滝は、この滝は日本の滝百選に選ばれており、標高70メートル、落差は50メートルです。この美しい滝は観光名所となっており、知床半島第一の大瀑であると同時に、滝の2つの流れから双美の滝とも称されています。駐車場から滝の中ほどまで階段で登ることができ、岩盤の節理面に大きく2つに広がって流れる滝を正面から間近で見ることができます。

知床八景の一つに数えられ、国道334号沿いにあることから、観光バスが立ち寄ることも多いです。滝の上方には国道334号の旧道が通っており、旧道からはオホーツク海を背景に滝を見下ろすことができます。

オシンコシンの滝は、断崖から水しぶきをあげて落ちる姿が圧倒的な迫力を持っています。訪れる際には、その美しさを堪能してみてください。

カムイワッカ湯の滝

カムイワッカ湯の滝は、知床半島の奥地に位置し、知床連山の硫黄山を源流とするカムイワッカ川にかかる滝です。この滝は、硫黄成分を多く含む源泉が流れており、連続する滝壺が天然の露天風呂(野湯)となっています。

カムイワッカ湯の滝は、一ノ滝から四ノ滝までの4つの滝が連続しており、それぞれの滝壺が温泉となっています。この珍しい景観は、知床を訪れる観光客にとって魅力的なスポットとなっています。

2023年からは個人での沢登りが禁止され、指定ツアーへの参加が必須となりました。指定ツアーは7月1日から10月1日まで開催され、大人は2,000円(シャトルバス期間は2,800円)、小中学生は500円で参加できます。沢登りを楽しみたい方は、専用ページ(カムイワッカ湯ノ滝のぼり)でコースや持ち物、心構えなどを詳しくチェックしてください。知床斜里町観光協会

アクセス方法

・車(6月〜10月/お盆シーズンを除く)
 知床自然センターから約20km進み、知床公園線(道道93号線)を通ります。途中から未舗装路になりますが、整備された林道なので心配ありません。カムイワッカ湯の滝の近くに駐車スペースがあります。

・専用シャトルバス(2023年度は7/22〜8/19)
 知床自然センターからカムイワッカ湯の滝まで、直通で約40分のバスが運行されています。バスの往復運賃は大人1,300円、子供650円です。沢登りツアーを利用する場合は、バス代が含まれます。

知床峠

知床峠は、北海道の斜里町ウトロと羅臼町を結ぶ国道334号の峠で、知床八景の1つにも選ばれています。全長27kmの曲がりくねった峠道で、知床横断道路の最頂部にあたる標高738mのビュースポットです。

この美しい場所からは、以下の素晴らしい景色を楽しむことができます。

景色

・羅臼岳:真正面に迫る知床最高峰。
・大樹海:眼下に広がる深緑の森林。
・根室海峡と国後島: 天気が良ければ遠くに望むことができる大パノラマ。

ただし、気候の変化が著しく、雪崩や崖崩れなどの道路管理に厳しい条件となっているため、降雪により北海道内の国道で唯一通行止めになることがあります。また、知床横断道路は11月初旬から4月下旬まで通行不能となるため、日本一開通期間が短い国道と言われています。

プユニ岬

プユニ岬は、知床半島北岸にある岬で、アイヌ語で「穴のある場所」を意味する名前がつけられています。世界遺産「知床」の構成遺産であり、流氷の最初の接岸地として知られており、ウトロ港から遊覧船で見物するのが一般的です。周辺には、知床峠、知床自然センター、知床五湖などがあります。

知床遊覧船沈没事故が発生して以来、予約数が不調で、廃業を決める会社もあります。遊覧船の情報は、知床斜里町観光協会で確認してください。

プユニ岬からは、以下の素晴らしい景色を楽しむことができます。

景色

・ウトロ港: 眼下に広がる美しい港の風景。
・網走方面への海岸線:遠くに望む阿寒国立公園の山々とワイドなパノラマ。
・流氷: 冬には一面流氷に覆われた大海原の景色が広がります。

オロンコ岩

オロンコ岩は、知床半島のウトロ中心にそびえ立つ高さ60メートルの巨大な岩です。この岩は知床八景の一部であり、ウトロ港から歩いて行ける場所にあります。
オロンコ岩からは、以下の素晴らしい景色を楽しむことができます。

景色

・オホーツク海:眼下に広がる美しい海の青さと、冬季に流氷が流れる様子が見られます。
・知床連山:岩の頂上から360度のパノラマで望める知床の山々。
・ウトロの海岸線:ゴジラ岩を含むウトロの美しい海岸線。

夕陽台

夕陽台は、知床半島のウトロエリアにある展望台で、知床八景の一部として名高い場所です。ここからは、美しい夕陽を眺めることができます。
知床国設野営場の一角にあり、ウトロバスターミナルから約1km、徒歩約15分で到着できます。
夕陽台からは、以下の素晴らしい景色を楽しむことができます。

景色

沈む夕陽: 春から秋にかけて、海面に朱色の筋を描く美しい夕陽が見られます。
流氷の黄金色:冬には一面流氷が海面を覆い、黄金色に染まります。

ベストシーズン

登山やトレッキングを楽しむなら6~10月がおすすめ。雪が残る知床連山、美しい植物や花々、紅葉などの素晴らしい景色が見られます。それ以外は冬の季節になるので、雪が降り積もり交通規制がかかることが多いですが、スノーアクティビティや流氷を体感するイベントを楽しむことができます。

世界遺産の価値

 
shiretoko

知床は、北海道の北東部にあるオホーツク海に突き出すように延びた半島で、その名前はアイヌ語で「地の果て」を意味します。知床は自然の美しさと豊かな生態系で知られます。2005年に世界自然遺産に登録されています。

1.概要
 ・登録基準(ix)(x)が適用されている。
 ・地球で最も低い緯度で海水が結氷する季節海氷域に位置している。
 ・海には季節海氷(流氷)、暖流の宗谷海流と寒流の東樺太海流の境界線が海洋生物を育む。
 ・知床半島の中央に知床連山、湖沼や湿原、河川、硫黄孔原、森林等、変化に富む自然環境が広がる。
 ・海底の「堆積岩」で覆われ地滑りを起こしやすい。

2.歴史
 ・人が住み始めたのは、1万年前頃である。
 ・800年前から北海道の民族と海洋狩猟民族が吸収同化しアイヌ民族と考えられている。
 ・アイヌ民族はシマフクロウ・シャチ・ヒグマを神として信仰、130年前まで手つかずの自然を有する。
 ・明治時代開拓が進むも、知床半島の厳しい自然環境でほとんど影響なし。
 ・1914、1935、1949年の3度の入植に全て失敗、1966年までに開拓者が撤退した。
 ・1964年自然公園法に基づき国立公園に指定
 ・1977年自治体の「しれとこ100平方メートル運動」(日本初のナショナル・トラスト運動)

3.季節海氷域
 ・隔絶されたオホーツク海はユーラシア大陸からの流水で海面付近に塩分のうすい層が生成されている。
 ・海水の塩分濃度差で濃度の低い表層の海水のみ冷却されることが日本唯一の季節海氷域の要因である。

4.地形と気候
 ・北米プレートに太平洋プレートが潜り込むことで生じた隆起と火山活動で半島を形成している。
 ・最高峰羅臼岳(1,660m)、知床連山が東西を分断している。
 ・オホーツク海ウトロ側は火山噴出物が浸食の海食崖、フェーン現象と宗谷海流で温暖少雨である。
 ・根室海峡羅臼側はなだらかな海岸、夏場は太平洋からの湿った南東風で多雨、海霧で低温である。
 ・ウトロ側は観光、羅臼側は漁業が主要産業である。

5.動植物
 (1)植物プランクトン大量発生に端を発する食物連鎖  
  ・冬に海氷下に生じる濃塩水(ブライン)の降下で活発化した対流により下層の栄養塩が海面へ
  ・海氷氷解が始まる春頃にアイス・アルジー等の植物プランクトンが大増殖
  ・それを餌とするオキアミ、小エビ等の動物プランクトンが増殖
  ・それを餌とする小魚や貝類が繁殖
  ・近海にはサケ、マス、アザラシ、オオワシ、オジロワシ等が集まる
  ・遡上するサケ・マスは森林のキタキツネ、ヒグマ、シマフクロウの餌となる

(2)針広混交林と植物の垂直分布
  ・海岸線にはハマナス、イワベンケイ等の温帯植物が存在する。
  ・低標高地ではミズナラ、シナノキなどの冷温帯性落葉広葉樹が存在する。
  ・標高が上がるにつれ、トドマツ等の亜寒帯性常緑針葉樹林、混成した針広混交林が広がる。
  ・高標高地ではダケカンバ等の亜高山帯が広がる。
  ・森林限界の標高1,100mを超えるとハイマツの低木林帯が広がる。

(3)多様な動物
  ・魚類:北方系のオヒョウ・オオカミウオ、南方系のマンボウ・ハリセンボン
  ・海生哺乳類:トド、ミンククジラ
  ・鳥類:シマフクロウ、オジロワシ、オオワシ(天然記念物)

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まとめ

知床への行き方・費用・観光に必要な日数・ベストシーズン・世界遺産の内容について、解説してきました。ポイントを以下にまとめます。

まとめ

 ・旅行にかかる費用は、1泊2日で4万円~7万円(繁忙期を除く)程度です。
 ・新緑が広がるの5月頃~紅葉が終わる10月頃までがベストシーズン
となる。
 ・日本固有種のブナの純林(ヨーロッパの純林の5~6倍の植物相の多様性)である。
 ・固有種:アオモリマンテマ
 ・準固有種:ツガルミセバヤ、ミツモリミミナグサ、オガタチイチゴツナギ
 ・ニホンカモシカ(特別天然記念物)、ニホンザル、ツキノワグマ、ホンドリス、トウホクウサギ、ヤマネ、オコジョ、モモンガ等
 ・クマゲラ、イヌワシ(ともに天然記念物)



旅行することで様々な経験が出来て、人生が豊かになることでしょう。思い立ったら、興味の沸く場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。

世界遺産に興味を持たれた方は、世界遺産検定に挑戦してみてはいかがでしょうか。
世界遺産検定公式HP

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